ボールを持つ選手=主役ではなく、保持者外=主役の価値観がジュニア年代の指導に必要不可欠である【4月特集】

2018年04月18日

コラム
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チーム全員が主役になる価値観を持つことが指導者には必要

 サッカーは11対11で戦うスポーツである。だから、ボール保持者だけに判断を委ねてはいけない。受け手にも、「それぞれが選択肢になるためにはどうすべきか?」を問いかけることが重要なのだ。

 それが集団スポーツとしての判断の持たせ方ではないだろうか。

 たくさんの指導者が、ボールを持った選手を主役にしようとする。しかし、その価値観を持つ続ける限り、日本サッカーは変わらない。なぜならピッチ上の22人に対し、ボールはたった一つしかないからだ。

 私は、「育成年代からチーム全員が主役となる価値観を持ち、そういうサッカーができる環境を作るにはどうしたらいいか?」との考え方で指導すべきだと思っている。そうすれば全員がサッカーに関わる価値観を持てるようになる。オン・ザ・ボールとか、オフ・ザ・ボールとか、専門用語を並べ立てて話をするから「11人でプレーする」というサッカーの成り立ちから遠ざかる。それはボールを持っている人とそれ以外だと切り離しているから。

 これは一つの見解だが、日本流だとボールを持っている人が主役で、ボールを持っていない人が脇役。それは完全に間違いではない。しかし、そのことが町クラブになると、ボールが持てる扱いのうまい選手が主役で、そうではない選手が脇役という変換の仕方になり、そこにレギュラー組と控え組という日本的な歪な境界線ができあがる。

 ボール扱いが上手な子=うまい選手。
 だって、ボールが持てる人が主役だから。

 だが、そういう選手はボールを持っている時にしか輝けないことが多い。もちろんポジションによるし、チームとしての戦い方によるが、一般的に言われるのは90分間のうち多い選手でもボールを持てる時間は3分ほど。だとすれば、日本的なうまい選手は87分もの間チームにとって不要な存在になってしまうのではないのか。逆に、そんな選手が試合に出続けてもいいのか。

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