プレッシャーは子どもの成長に必要だ。親と子とサッカー、適切な“距離感”を考察する

2018年05月28日

コラム

COPENHAGEN, DENMARK - NOVEMBER 22:  The FC Porto emblem is on display ready for the match during the UEFA Champions League match between FC Copenhagen and FC Porto at Parken Stadium on November 22, 2016 in Copenhagen, .  (Photo by Christopher Lee - UEFA/UEFA via Getty Images)

ポルトガルで目を奪われた、試合後の光景

 ポルトガルの名門「FCポルト」で育成年代の試合を見たときのことです。そこには理想の風景がありました。親御さんを中心に、兄弟や、他のカテゴリーの選手たちが一生懸命応援をしています。その雰囲気に乗せられた子どもたちは、熱意のある、かつ冷静な試合運びをしていていました。それは、私がこれまで見た中では最も理想的な「サッカーを楽しむ」姿であり、素晴らしい選手たちと会場の雰囲気でした。

 ときにレフェリーに対して反応し、子どもたちに声援を送り続け、子どもたちもプロのような振る舞いを見せます。ポルトの選手たちは惜しくも試合に敗れてしまったのですが、親御さんはポルトの選手たち、また相手の選手たちを拍手で讃え、会場は暖かい雰囲気で包まれました。

 敗戦を喫した子どもたちは誰からの指示を受けることもなく、ピッチの真ん中で円陣を組み、「俺たちはよくやった」と讃えあっているように見えました。負けた後に円陣を組む姿に、私は涙が出るほどの感動を覚えました。それは「見られている」という適度なプレッシャーがあったからこそ、だと思っています。

 会場に足を運び、プレーに関してはぐっと堪え、ときに熱くなりながらも、子どもたちを讃えてあげてください。そして、ピッチの外では子どもたちをサッカーのプレッシャーから解放させてあげてください。

 ここアルゼンチンでも、僕が見た試合は全て、試合後に大きな拍手が起こりました。アルゼンチンでは国民性も手伝って、親御さんがより熱くなってしまう傾向にありますが、最後に子どもたちを讃え、大きなハグをすることは決して忘れていないような気がします。

 私はまだ、誰の父親でもありません。ただ、これまでの経験をもとに書いたこの記事が、サッカーをする息子さんや娘さんと接する上で迷いを持っていた方や、子どもに必要のないプレッシャーを与えてしまっていた方に少しでも役に立つことがあれば、この上ない幸せです。

 

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