子どもたちに戦術を落とし込めているのか? 柔軟性を持った指導者と一貫した育成方針の必要性/ジュニサカ会議3【9月特集】
2018年09月12日
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ハーフタイムに選手だけで修正点を話し合い、プレーできるようになっている!
木之下「昔もそういう選手はいましたが、今はそれが一人二人ではなく、チーム全体として戦い方の話ができるような環境になってきているのかなと思います。ワーチャレでのFCパーシモンは、予選リーグは指導者がかなり声をかけていましたが、トーナメントに入ってからは一切声をかけなくなりました。
ただ選手たちはハーフタイムになると戦術ボードを使ってああだこうだとみんなで意見しながら自分たちの戦い方を見直したり修正したりしていました。『あの選手はここに落ちてくるから』、『だったらオレらはこうしようよ』。そんな具体的な会話をしていました。全国規模の大会に出場するチームであっても、全てのチームがそういうことを選手だけでやれるわけではありません。そこにはバックボーンとして日頃からの積み重ねがあるからです」
中澤「バーモントカップで思ったのは、サッカークラブはハーフタイム時に精神的な言葉掛けが多いことです。もちろん、そういうことも必要だとは思いますが、子どもたちにとってはもっとプレー面での具体的な修正が後半からの戦いに大きく影響するはずなんです。一方で、フットサルクラブはどういうふうに動こうとか、コーナーキックのやり方とか、より戦術的に具体的な提案を指導者が選手に対して取っていました。そこはサッカークラブとフットサルクラブの違いなのかなと感じました」
木之下「フウガドールすみだの須賀雄大監督が言っていた通り、フットサルは引き出しが多くないとプレーが難しいという点が大きいと思います。私もバーモントカップでフットサルクラブ『ASコーフ』の監督と話をしましたが、FCパーシモンとかと交流があって、彼らについては自分たちの戦術的な戦い方をうまく盗んで取り入れていると言っていました。実際に、『学ばせてくれてありがとう』という言葉を直接もらっているみたいです。そういうふうに聞くとFCパーシモンのようなチームはジュニア年代の育成をフットボールとして大きく捉えていて、『子どもにとって何が必要なのか』という観点で指導をしているのではないかと思います」
中澤「盗むというと言い方は悪いですけど、学ぶという姿勢でしっかりサッカーにフットサルを取り入れられているという点においては素晴らしいし、大事なのかな、と」
木之下「ASコーフは予選リーグ敗退でしたが、個人戦術とその判断に目を向けると一人一人はレベルが高かった。相手守備の最初のラインを越えるためのポジショニングとパスの精度、そして受け手の1タッチ目のコントロールという点は他のチームよりもレベルが高かったです。もちろん技術的なミスがあって失点する場面がちらほらありましたが、安定的にボールを動かしながらゴールを目指すという観点では一人ひとりが意図的にプレーできていました。それをできるだけの判断力も持っていました。
4、5チームのサッカークラブの監督に『フットサルを取り入れていますか?』と質問しましたが、全員から『全く取り入れていません』と返ってきて少し悲しい気持ちになりました。もちろん、私もフットサルがサッカーにそのまま生きるとは思っていません。でも、生かせるプレーはあります。オフ・ザ・ボールの部分であったり、ビルドアップであったり。そこは特にジュニアの指導者においては柔軟性を持つべきかな、と。指導者の柔軟性という点ではどうですか?」
高橋「自分の考えに合うか合わないかみたいなことですか?」
木之下「はい。あまりに自分の世界観だけで、我流で指導し過ぎているのかなと最近感じています。外の情報をいろいろと得ながらのオリジナルだったらいいと思うけど、外の世界も見ずに閉鎖的に自分の世界観だけでサッカーを指導するのはどうなのかな、と。そうしていると、子どもたちの良い部分を見落としてしまうのかなと思います」
中澤「だから、レギュラー組と控え組という考え方になっていく部分もあると思います」
木之下「自分のサッカー観の中だけの評価ってことですよね。確かに、それは必要なことだけど、その評価基準が我流になり過ぎるのはタレントを埋没させてしまうことになりかねません」
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