親に影響され「自分で考える術」を持つことができなくなった子どもはどうなる?

2018年12月01日

コラム

“真の自我”はどのように育つ?

 あるいは、こんな可能性もあります。自分を引っぱってくれる相手を探し求めるか、あるいは自信過剰になって誰の支えもはげましも忠告も受け入れようとしなくなるのです。

 引っぱってくれる相手を探し求める子は、心の穴を埋めてくれるカリスマ的な強い指導者を慕うことが多くなります。その指導者の考え方が、たとえ自分の意志や心、身体をむしばむものであっても、あっさりと受け入れてしまいます。自分という存在を認識できずにいるため、慕う相手とのつながりのなかでしか、自分を見つけることができないのです。

 一方、自信過剰で人を受け入れなくなった子は、互いに助けあうことによって得られる喜びや安らぎをまったく知りません。「やるべきことがあるなら、自分でやるしかない」がモットーになってしまうのです。

 子どもは、幼いころから親が自分の言うことに耳を貸し、気にかけ、大事に思ってくれていると実感していれば、自分の気持ちを率直に口にし、失敗し、そこから学ぶことができます。

 その経験は、機知に富み責任感のある愛情豊かな人間になるのに必要なステップとなります。

 そして自分のために行動し、自分の身を守り、権利を行使できるようになり、一方で他人の権利や正当な要求もきちんと尊重できるようになります。真の自我はこのようにして育てていくのです。


<プロフィール>
バーバラ・コロローソ(Barbara Coloroso)

きわめてやさしくてシンプルでありながら、大切な子育ての方法を教えることで、国際的に高い評価を得ている講演家。フランシスコ会の修道女から転身、長年にわたって学校教師や大学講師を務め、3人の子どもたちを育て上げた経歴を持つ。これまで40 年近くにわたり第一線で活躍を続け、テレビやラジオの人気番組、子育てのワークショップやセミナーを通して多くの親や教師たちに、子どもと楽しく生きていくための知恵を提供している。本書はその経験の集大成で、全米でベストセラーとなり、子育てのための名著として読み継がれている。


 

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