指導者に求められる説得力。グラスルーツの指導者に不可欠な「意見を交わす経験」

2019年01月19日

コラム

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選手を納得させる論理性

 私もライセンス取得の講習会で大事なのは、指導者同士の意見交換だと強く思う。

 そこで学ぶ知識も大事だが、いろんなフィールドで活躍している指導者たちが講習会で学んだことをベースに「より良い練習を考案するためにはどうしたらいいか」「今後ドイツサッカーが成長していくのに必要なことは何だろうか」と意見を交わすことで、未来は広がる。

 なかには「協会は現場のことを何もわかっていない」と食って掛かる指導者もいる。しかし、指導教官は一歩も引くことなく論理的に説明して見解を示す。

 そんなディスカッションを通して「そんな考え方もあるんだ」とか、「そういうアイデアは大事だな」とか、自分の知らないものと触れ合う。

 その経験も指導者としての貴重な財産だ。そして、求めるサッカーがシステマチック、かつ専門的になったことで、指導者には十分な専門知識とそれを選手に伝える論理性がこれまで以上に大切になった。

 デットマール・クラマーは「指導者に求められるのは暴力や権力を使うことなく、選手に自分の考えを納得させることにある」と話していたが、まさに選手をいかに納得させるかが重要なポイントとなった。講習会でも、論理的な説得力は一つのテーマだ。

 トレーニングのやり方、先発の選び方、採用システム、トライするサッカースタイルは指導者によって千差万別。指導者と選手との間に、はじめから完全にイメージが合致することはありえない。

 だから、選手に不備や疑問をぶつけられたとしても「なぜ自分がそのやり方で取り組もうとしているのか」を順序立てて説明する能力を身につけなければならない。

 私はこのことで大失敗をしたことがある。

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