可動域を広げる=ケガ予防&運動能力向上。「しなやかな動き」を手に入れる方法は?

2019年02月14日

コラム

トレーニングは体の成長を見て組み立てる

 トレーニングには段階があります。可動域を広げることは小学校低学年から取り組むべきですが、1、2年生のうちから形式張ったメニューをやっても、子どもたちは退屈してしまうので効果は薄いでしょう。次回(可動域が「狭い」とケガにつながる!? 柔軟性を高めるエクササイズ)紹介している木登りやうんていなどの遊びに競争のルールを付け加えるなどして、楽しく体を動かせるメニューが最適です。細かい動きを問うより、とにかくダイナミックな全身運動をやらせてあげるとよいでしょう。
 
 ある程度規律や秩序を守れる年代になったら、トレーニングの意図と目的を伝えた上で、メニューに取り組んでみてもいいでしょう。ただし、筋トレはまだやらないほうがいいです。
 
 成長期が終わり、身長の伸びも止まったら、筋トレをはじめましょう。これは早い子なら中学3年生ごろ、できれば高校3年生ごろから始めるのがいいと思います。このあたりは個人差があるので、選手の体の成長をよく観察してあげてください。
 
 自分がこういった活動をしていても思いますが、高校サッカー強豪校も、Jリーグのチームですら、個人個人をしっかりトレーニングできているチームは少ないです。どれだけ選手の数が多くても、チームに抱えられるトレーナーは多くて3人、高校生のサッカー部だと100人以上の部員がいてもトレーナーがいないチームもあります。

 そうなると、ケガの治療やリハビリに手いっぱいになってしまい、体の動かし方・使い方まで手が回らないんです。また、一般の整形外科でも、ケガの治療までは施してくれますが、サッカーの専門的な知見を持った指導はできません。本来この可動域のトレーニングをしなければいけない年代でも、選手にはこういった知識はないので、必要なトレーニングができないんです。自分のところを訪れる選手にはJリーグの選手もいますが、そういった選手たちでも十分なケアができていないのが実情です。
 
 だからこそ、僕のようにフリーの人間に声をかけて、自分に合ったパーソナルトレーニングを受けてほしいです。プロの世界に入ってステージを上げた時、18~23歳はもっとも大事な時期。その土台を作るのは、小学生か、それよりももっと前から始めるべきです。ここで専門的なケアをきちんと受けられないことは、選手生命を考える上でも致命的です。それに自分で気づけるかどうか。

 僕はそこに選手として成功できるかどうかの差があると感じています。ご相談は、チーム単位でも受け付けています。全国どこへでも出張しますので、是非お声かけ下さい。


<プロフィール>
樋口 敦(ひぐち あつし)

フリーランスのパーソナルトレーナー、理学療法士、アスレティックトレーナー。J2のファジアーノ岡山でアスレティックトレーナーを務めたのち、独立。現在は若手選手の身体のケアを行う傍ら、仲介人としても活躍する。ツイッターでは身体に関する情報を定期的に発信。SNS経由で契約した選手も多数。ツイッター:@1983physio


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