「必要な栄養には個人差がある」。神経質になりすぎないことが食育の第一歩

2019年04月26日

フィジカル/メディカル
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4月6日(土)に北市川フットボールフィールド(千葉県市川市)で開催された「第1回U-8ジュニサカカップ」では、子どもたちのサッカー大会以外にも、保護者を対象とした食育セミナーが開かれました。講師は分子整合栄養医学管理士の岡田竜一さんです。岡田さんはアスリートフードマイスターや食育指導士としても活躍しており、代表を務める「Athlete Firm(アスリートファーム)」では、薬剤師や管理栄養士との連携により、食育セミナーや栄養アドバイスなどを開講し、現役アスリートだけではなく、スポーツ選手を目指す子どもや学生、指導者、あるいは保護者に向けて食事の大切さを発信しています。

文●山本浩之 写真●Noriko Nagano


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ケガをした経験から食や栄養の大切さを伝えたい

 この日、岡田さんのセミナーは一枚のスライドから始まりました。それは日産スタジアムのスタンドをバックにした集合写真でした。ユニホームを着た高校生たちが誇らしげに写っています。「この写真で僕がどこにいるのかわかりますか?」。岡田さんの問いかけにセミナーの参加者から「後ろの列の真ん中?」、「3番目の選手!」との声があがりました。
 
「実は、この写真に僕は写っていないんです……。高校のときに、プリンスリーグの決勝で優勝したときの写真なのですが、僕は準々決勝でケガをしてメガホンを持ってスタンドから応援していました」
 
 岡田さんがサッカーを始めたのは4歳の頃です。高校サッカーに打ち込み、大学に進学してからもプロを目指してサッカーをつづけました。しかし大学でもケガをしたことから指導者の道に――そして現職へと進むことになったのです。「僕は、ケガがなかったら、この仕事はしていなかったですね」と岡田さんは食育セミナーを終えて取材に応じてくれました。
 
「ケガでサッカーに挫折してから20歳を過ぎるころまで「あのケガさえなければ……」って、いつも思っていました。寝ているときにも、ケガをしたシーンを夢で見て飛び起きてしまうことがありました。17歳のときのケガを後ろ向きに引きずっていたのです。

 でも、栄養の大切さを学んでいたときに、あのケガの原因に栄養が関係あったことに気がつきました。そのとき『――ああ、そうだったのか』って吹っ切れたんです」
 
 ケガを経験した自分だからこそ伝えられる食や栄養の大切さがある――。岡田さんは背負い続けてきた苦い思い出を降ろして「僕は選手や指導者を経験してきました。今は子どもも生まれて親になりました。選手の立場、指導者の立場、保護者の立場を経験しているからこそリアルに話をすることができると思ったのです」と、それぞれの立場に寄り添った栄養指導でアスリートのサポートを始めたのでした。
 

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