やればやるほどうまくなるのか? つらい経験をすればするほど強くなるのか? そこに本人の意志はあるのか【サッカー外から学ぶ】

2019年07月04日

育成/環境

 
Naritomi_Miwori
【「積極的に休む」ことを推奨する成冨ミヲリさん】
 
質か量か? 「絵を描くのは時間がかかる。だから、積極的に休む」 
 
 絵を描くのには相応の時間がかかる。トレーニングも量が必要という見解のようだが、昨今の量か質か、内容か時間かという議論については美術的視点ではどう見えているのだろう?
 
「苦しい思いをして長い時間やればうまくなるという神話はたしかにありますよね。ムダなことこそ美しい! という考えもあります。でも、そもそも一つの絵を仕上げるのにはものすごく時間がかかるんです。ただずっと描いていればいいかというとそういうことでもなくて、朝から晩まで描くよりは、いかに休むかが需要なんです。もちろん寝ないとうまくなりませんし、描かない時間で何をするかも重要。もう嫌だ、やりたくないと思う前に“積極的に休む”ことが大切ですね」
 
 辛いことはたしかにある。努力は絶対に必要。しかし、どういうアプローチでその時間を過ごさせるかで、取り組む姿勢が変わる。成冨さんは、「辛いことをなるべく辛くなくやる方法を教えるのが講師」だという。
 
「たとえば、クリエイターの世界は就労環境が決して良いものではなく、長時間労働で休む時間も映画や美術館に行く時間をとれないことがあります。流行に敏感でなくてはならないクリエイターが気がつくと流行から遅れてしまい、成長が止まってしまう…。その危機感がある人は、無理やり睡眠時間を削ってセミナーやアトリエに通い『辛い環境こそ自分を成長させてくれる』と、考えがちです。でも『辛い環境こそ自分を成長させてくれる』というのは思い込みなんです。新しいことを楽しみ、小さな時間を見つけてスケッチする。通勤時間に風景を見て自分が描きたい世界を空想する。できるだけ余裕のある日常こそ本当の成長につながる。私はその環境を整えるお手伝いしたいのです」

 

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