ジョアン・ミレッがGKになった日とやめた日。「できると思っちゃった瞬間に終わり」【GKを準備する】
2019年07月19日
メンタル/教育

【現在のジョアンと過去のジョアン】
できると思っちゃった瞬間に終わり
――貴重なお話ありがとうございます。ジョアンの話に戻させてもらうと、クラブに所属したのはいつからですか?
当時、私がいたカタルーニャ州でユースカテゴリーのトップクラブは『ヴィック』と『エスパニョール』と『バルセロナ』の3チームだけで、私はヴィックを選びました。1967年のことです。
実はそのとき私の人生の中でも一番つらい経験をしました。
当時、私はカタルーニャ州選抜に入っていて「俺は一番すげぇ選手だ」と慢心していたんです。集中力が切れていました。だから、女の子が寄ってきて、夜、外に出歩くようになったり、点を取られても「あれは絶対止めれた」なんてことばかり言ってました。そこからどんどんパフォーマンスが落ちていき、あるとき父に「夜遊びするのか、サッカーに集中するのか、両方はないからどちらか選べ」と言われたんです。
それから私は夜に出歩くのをやめました。そのあとは、すべてをサッカーに捧げてきましたが、21歳のときに膝をケガして、プレーを続けることが困難な状況になりました。今であれば手術して治るケガだったのですが、当時の医療では、手術してしまうと、もうプレーはできない、と。
だから教え子たちに、「俺、今すげえ調子いいわ」というキーパーがいると、この話を必ずします。「自分が一番すげえ」と思った瞬間にパフォーマンスは落ちていきます。ゴールキーパーの世界では、ちょっとでも集中を欠けば、すぐに失点です。それは今まで私自身が散々経験してきましたから。
――FC東京の林選手に関する記事(『コーチと対話し理想追う FC東京GK・林彰洋(中)』日本経済新聞)で、ジョアンの印象に残っている言葉として「一瞬でも簡単だ、捕れると思った時点でそのシュートは難しいものになる」という言葉をあげていました。その話とベクトルは同じですか?
できると思っちゃった瞬間に終わりなんです。それは一つの試合で一つのシュートや失点に関してでも、長いスパンで見た自身のパフォーマンス面でも、そのメンタリティになったしまったら物事はすべて難しくなってしまうんです。
なぜ彼らキーパーの考えている頭の中がわかるかというと、今まで自分が経験したことを振り返ってきたからです。
もちろん練習はすごく大事です。でもゴールキーパーを育てるのに、トレーニングだけでは足りなんです。
頭のキャパシティを広げないとトレーニング自体もうまくいきません。しかし、ほとんどのキーパーコーチはトレーニングをしっかりやりさえすればいいと思っている。
それでは足りないんです。なぜか? 結局、彼らの頭の中が機能していないとトレーニングの質が高まることもなく、いずれ意味のないものになってしまう。だから頭の中にアプローチするのは、トレーニングの一環なんです。何度も言っていますが、トレーニングというのは外に出てボールを蹴るだけではないんです。
ジョアン・ミレッ氏 監修『ジョアン・ミレッ 世界レベルのGK講座』2020/1/15発売!
<プロフィール>
ジョアン・ミレッ
1960年11月1日、スペイン・カタルーニャ州出身。選手としてスペイン2部でプレーしたのち、1985年にテラッサ(2部)の育成GKコーチに就任。2000~2012年までゲルニカ(4部)のトップから育成までのGKコーチを務めた。2013年に来日し、湘南ベルマーレのアカデミーGKプロジェクトリーダーを経て、2017~2018年までFC東京のトップチームGKコーチ。現在はJFL奈良クラブのアカデミーGKダイレクター。
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