プレーモデルを作る意味。「動きのコミュニケーション」の可視化

2020年12月28日

戦術/スキル

前回の「プレーモデルで選手のクリエイティビティは失われるのか?」では、プレーモデルの定義や設定する目的などを紹介しました。今回は、具体的に動きのコミュニケーションのなどを『サッカープレーモデルの教科書 個を育て、チームを強くするフレームワークの作り方』から一部抜粋して紹介します。

文●濱吉正則


「現代サッカー」の各構成要素について考える

 ここからは、[図4]に沿って、「現代サッカー」の各項目について説明していきます。

▼「現代サッカーのプレーモデル」の「共通理解・選手間のコミュニケーション」
 少し硬い日本語ですが、選手間の相互協力とも言えます。

fig4

 攻守における動きの原則でプレー原則のもとになります。 コミュニケーションとは話すコミュニケーションや指示の声などではなく、動きのコミュニケーションを指しています。

fig5

 [図5]は、動きのコミュニケーションをわかりやすくしたものです。動いた味方に対し、ボールを持った選手が「タイミング」「方向」「スペース」「スピード」などを考えてパスを出す。動いて受ける選手も「タイミング」「方向」「スペース」「スピード」などを考えてボールを受けます。

 これが1+1の動きのコミュニケーションになります。つまるところ認知→選択→実行です。これが成立しなければ何が問題だったかが明確になります。タイミング? 方向? 技術? 具体的な問題はどこにあったのかがわかれば次に向かっての改善がしやすくなります。

 例えば「センス」「感じろ」「走ってろよ」などで片付けられてしまい、論理的に指導を受けていない場合、評価基準がバラバラです。こうならないためにはプレー原則を設定することが大切になります。


全文は『サッカープレーモデルの教科書 個を育て、チームを強くするフレームワークの作り方』からご覧ください。


【商品名】『サッカープレーモデルの教科書 個を育て、チームを強くするフレームワークの作り方』
【発行】株式会社カンゼン
【発売日】2021/01/06

【書籍紹介】
近年サッカー界で話題の「プレーモデル」という言葉。

欧州のクラブで、プレーモデルは当たり前のように取り入れられているが、
日本ではプロクラブですらプレーモデルという文化が定着しているとは言えない。

本書では、グラスルーツの指導者にもプレーモデルの概念を理解できるような、まさに教科書です。


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