GKも4局面ごとに役割を考える。プレー分析の“CDEF”とは
2021年12月03日
育成/環境今月6日に発売される『フットボール批評 issue34』では、ドイツの名門1・FCケルンの育成組織でGKコーチを務め、現在はJFAコーチとして育成年代の指導に携わっている田口哲雄氏とともに理想のGKおよび現代GKの育成法について考えている。そこで今回はGKの役割の4局面について一部抜粋して紹介する。
『フットボール批評 issue34』
文●木崎伸也 写真●佐藤博之
日本のGK育成はネクストステージへ
――JFAは「JFA THE NEW GOAL KEEPING PROJECT ACTION PLAN 2050」と銘打ち、世界一のを生み出す計画を発表しました。どんな取り組みなのでしょう?
「JFAは2050年までにW杯を自国開催し、同大会で優勝することを目標にしています。そのためには世界一のGKが必要だと。UEFA のGK育成の重鎮であるフランス・フックさんを招聘し、GKの発掘と育成、指導者の資質向上、普及に取り組んでいます」
――フックさんはどんな方針を打ち出していますか?
「サッカーには、攻撃、守備、攻守の切り替え、守攻の切り替えという4つの局面がありますよね。フックさんの哲学は、4局面ごとにGKの役割を考えようというもの。具体的には4局面の中でさらに『CDEF』という視点でGKのプレーを分析します」
――「CDEF」とは?
「CはCommunication(ゲームスキャン・観る・予測)、DはDecision Making(決断・判断)、EはExecution(実行・実践・プレーの選択)、FはFitness(フィジカル的・精神的フィットネス)。たとえばGKのプレーでミスが起こったときに、『予測、判断、技術、フィットネスのどこに問題があったのか』という感じで分析するわけです」
――GKの役割も4局面ごとに変わるわけですね。
「そうです。たとえば味方の攻撃中、GKがどれだけリスクマネジメントをできているか。ボールが動くごとに、GKのポジショニングも微調整すべきです。それを疎かにすると、ボールを奪われた瞬間のスタート位置が悪く、対応が遅れてしまう。いかに『オフ』の段階で、GKがポジショニングとリスクマネジメントを意識できているか。現代サッカーにおいて非常に大事です」
全文は『フットボール批評 issue34』からご覧ください。
【商品名】フットボール批評 issue34
【発行】株式会社カンゼン
【発売日】2021/12/06
【書籍紹介】
教養としての現代サッカー
時期を合わせるかの如く欧州帰りの選手から「日本と欧州のサッカーは別競技」なる発言が飛び出すようになった。立て続けの印象が強いのは欧州から日本に帰還する選手が増えた証拠であろう。彼らが言いたいのは、欧州のサッカーは善、日本のサッカーは悪ではなく、欧州のサッカーは現代、日本のサッカーは非現代というニュアンスに近いのではないだろうか。もちろん、「組織」などのレンジの広い構造面も含めて……。
好むと好まざるとにかかわらず、現代サッカーの教養を身に付けない限り、「別競技」から「一緒の競技」に再統合することは断じてない。幸いにも同業界には現代サッカーを言語化できる日本人は少ないながらも存在する。攻撃的か守備的か、ボール保持かボール非保持かのようなしみったれた議論には終止符を打ち、現代か非現代か、一緒の競技か別競技かのような雅量に富む議論をしようではないか。
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