“ポジショニング”or“足技”問題に終止符を。指導者が今子どもたちに伝えるべきこととは
2022年09月01日
育成/環境前回の記事ではGKのポジショニングを指導する際にとても重要な「ゴールは存在しない」という考え方を紹介しました。現代サッカーでは足元の技術をGKにも求める傾向があり、GKにはどの要素がより重要なのかという議論がよくされます。この問題にい関して、世界的GKコーチであるジョアン・ミレッ氏はどう考えているのでしょうか。
『ジョアン・ミレッ 世界レベルのGK講座 技術編』より一部転載
著●倉本和昌 監修●ジョアン・ミレッ
(写真●浦正弘)
ポジショニングより足技のほうが重要?
現代サッカーにおいて、GKは足技を身につけなければいけないといわれています。たしかに大切なことですが、正しいポジションを取れるほうがまずは重要ではありませんか?
GKが正しいポジショニングをわかっていない、実践できないのであればチームの失点が膨れ上がります。あなたがプロチームの監督であれば、クビが飛ぶでしょう。勝敗に直結するGKのポジショニングを改善するより、フィードの質を上げるほうが本当に重要なのでしょうか。
私はポジショニングのほうがはるかに重要だと考えています。その理由は、最小限のエネルギーでより広い範囲を守れるようになるからです。
話がそれますが、私はGKが10歳だろうと12歳だろうと、8人制で使われるゴールを基準にしたものではなく、あくまで一般用のゴールを基準にポジショニングを指導しています。皆さんはどのように考えますか?
中学生になって以降、守らなければいけないゴールのサイズはずっと2.44×7.32メートルです。正規のゴールの基準を教えた上で、実際にプレーする(8人制の)ゴールは小さいことを伝えれば「なんだ、簡単じゃん」と思うでしょう。一方で、中学生になってから正規のゴールでのポジショニングを指導すると苦労するのが目に見えています。
「小学生のうちは小学生の基準で、中学生になったら中学のコーチが教えればいいじゃないか」という意見もあると思います。でも次のカテゴリーのGKコーチがそれを教えてくれてなかったら?さらにいえば、中学のチームにGKコーチがいなかったら?だからこそ、伝えるべきことは今選手に関わっているあなたが教えてあげてください。
つづきは『ジョアン・ミレッ 世界レベルのGK講座 技術編』からご覧ください。
<プロフィール>
ジョアン・ミレッ
1960年11月1日生まれ、カタルーニャ州出身。85年、怪我のため選手を引退しGKコーチを始める。02年からバスク州にあるゲルニカ市 に拠点を移し、同クラブにて育成/トップのGKコーチを務める。バスク州サッカー協会にてレベル1から3までのGK戦術技術指導講師。2013年に来日し、湘南ベルマーレのアカデミーGKプロジェクトリーダーを経て、2017~2018年までFC東京のトップチームGKコーチなどを務めた。2022年から浦和レッズトップチームGKコーチに就任した。
【商品名】『ジョアン・ミレッ 世界レベルのGK講座 技術編』
【発行】株式会社カンゼン
2022年5月20日発売
【書籍紹介】
スペイン人GKコーチ、ジョアン・ミレッ氏が30年以上GKのプレーを分析し導き出した、GK技術の真髄を伝授!
ポジショニング、セービング、1対1の型など、ミレッ氏が独自に突き詰めた“真”のGKスキルバイブルです。全GKコーチ必読の書。
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