サッカーは「一人でやるものではない」。プレーに必要な“賢さ”とは
2019年07月14日
育成/環境ジュニア指導歴39年でのべ50万人の子どもを指導した池上正氏は、とあるドリブラーの父親から「うちの子が下手になっている」と言われたという。池上氏の助言でパスを身につけて周囲を生かすようになったにもかかわらず、だ。なぜ、日本ではいまだにテクニックの履き違えが横行してしうまのか?
著●池上正 写真●ジュニサカ編集部
「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニングより一部転載
私からすれば“いらないこと”ばかりしている
日本の小学生や中学生が海外の有名クラブのキャンプに参加したときに、テクニックがある子どもが注目されることがあります。多くの子どもたちが足元のテクニックに優れていて、ヨーロッパの子どもたちを圧倒してしまうことがあります。
しかし、私からすれば、“いらないこと”ばかりをしているなあという感想を持たざるを得ないことが多いように思います。
たとえば、相手がボールを奪いに寄せてきているとき、巧みなボールタッチとステップでボールを隠しながらどんどん後ろへと下がっていくような子どもがいました。相手にはボールを奪われませんが、実際にはゴールから遠ざかっていってしまっています。
相手がボールを奪いにきた瞬間に近くにいる味方を使うことができれば、相手が寄せてきた背後にはスペースができるので、もう一度そこでボールをもらって前進することができるのに、彼はまず自分の足元でのプレーを優先してしまうのです。
そういうプレーには賢さがないなと言わざるを得ません。サッカーは11人でやるスポーツであり、一人でやるものではないのです。それが、「日本人はテクニックがあるが賢さがない」と言われてしまう一つの理由だと思います。
相手が寄せてきてもドリブルで突破できればいいのでは?
そう思う方もいるかもしれません。しかし、サッカーは守る側にある程度賢く守られてしまうと、一人で抜き去っていくのは至難の業だということがわかります。
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
U-22日本代表メンバー発表!【Mirabror Usmanov Memorial Cup 2025】2025.07.22
-
サッカー日本代表メンバー発表!【東アジアE-1サッカー選手権2025決勝大会】2025.07.04
-
U-16日本代表メンバー発表!【CFA PEACE CUP】2025.07.02
-
U-17日本女子代表、アメリカ遠征参加メンバー発表!2025.07.01
フットボール最新ニュース
-
近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.05.21
-
「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.05.21
-
【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.05.21
-
リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.05.21
-
前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.05.21
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- U-22日本代表メンバー発表!【Mirabror Usmanov Memorial Cup 2025】
- 「もも上げクランチ」でキック力を鍛える!/【サッカー専用】小学生のための体幹トレ
- 人生最大の挫折――。本田圭佑がガンバユースに昇格できなかった本当の真相【後編】
- “早熟タイプ”はプライドの高さに注意? “晩熟タイプ”には他人との比較はNG!? 個々にフォーカスした指導を心がけよう!!
- コンタクトプレーを嫌がる子ども?
- 2013年度 ナショナルトレセンU-14 後期の開催概要および参加メンバー発表
- 「軽い」と言われる選手は重心移動ができていない!? 守備力向上のヒントを探る
- バルサとの真剣勝負。 元日本代表・鈴木隆行監督が率いた「大和ハウスDREAMS」の挑戦!!
- 2018ナショナルトレセンU-14後期の参加メンバー発表!
- サッカーを通じて“目標を達成する力”をつける思考術とは