池上コーチの一語一得「自信がなさそうな息子。でも親はやらせたい」

2013年07月16日

コラム

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回はサッカーをお子さんに経験させたい親御さんからのご相談です。

◎自宅(ピッチ外での子育ての悩み)

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(質問者:小学2年生の保護者)

ボールさばきも足の速さも明らかに平均点に達していない息子です。しかしサッカーは人気なスポーツでもあり、息子は多少の憧れや興味もあるようで、やってはみたいけど、いつもサッカーが上手な友だちから邪魔扱いされたり、私が見ていても動きがすばやくないのでイライラすることも多々あります。
楽しい練習をさせてくれるチームがあるなら、私は是非サッカーを経験させてみたいのですが、本人がサッカーに自信がなく、「やってはみたいけどどっちでもいいや……」と曖昧な態度なので、やらせて良いものか迷っています。こういう子にサッカーを経験させるのは押し付けになってしまうのでしょうか。

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わが子に合った環境を探してあげて
いやだと言えばやめさせる懐の大きさを

「こういう子にサッカーを経験させるのは押し付けになるのか?」とのご質問ですが、その子の能力云々は関係ありません。その子自身が本当に「サッカーをしたい!」と言うのなら、わが子に合った、できるだけよい環境を探してあげるのが親の務めでしょう。

よって、クラブ選びは慎重に行ってください。大会で優勝できる強豪にとか、絶対上手くなれといった支配的な態度で、親の期待を優先して選んではいけません。サッカーが楽しくできて、なるべく全員が試合を経験できそうな、指導者が全員のことを考えてくれていそうなクラブを探しましょう。

そして、一度入れてみて「やっぱりいやだ」となれば、やめさせればよいのではないでしょうか。そうなったときに、つい親のエゴに近い感覚で「一度やり始めたものはやり通せ」みたいな話をするのは、押し付けになりますね。「まあ、そう言わずにやってみたら?」くらいはいいと思いますが、基本的には本人の意思を尊重して。「OK。じゃあ、またサッカーじゃないものを探してみようか?」とお子さんに言える懐の大きさを持ちたいものです。

まずサッカーを始める前に、親御さんの気持ちの整理をしておくといいかもしれません。「私が見ていても動きがすばやくないのでイライラすることも多々あります」とありますが、親をいらいらさせずにバンバン動けるのを期待しておられるのであれば、そうでないときに子どもに当たってしまうかもしれません。

まずは、親のほうが「何のために子どもにサッカーをさせるのか?」と自問自答してみてください。小学生の間は楽しくできるサッカーをぜひ目指してほしいと思います。

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