【第39回全日本少年サッカー大会】決勝大会 ジュニサカ取材日記②「地元で“全少”初開催! 鹿児島県代表・飛松FCの挑戦!!」
2015年12月26日
大会情報地元で“全少”初開催! 鹿児島県代表・飛松FCの挑戦!!
(文●編集部 写真●佐藤博之/編集部)
昨日25日(金)に開会式を終え、本日26日(土)から試合がスタートした「第39回全日本少年サッカー大会」。今日はグループリーグ第2節まで行われ、出場全48チームが首位通過を目指して熱戦を繰り広げました。
中でも、今回初めて地元・鹿児島での“全少”開催となった鹿児島県代表・飛松FCと兵庫県代表・兵庫FCの一戦は熱戦と呼ぶにふさわしい試合となりました。
第1戦(vsグランセナ新潟FC)を0−3で落としていた飛松FC。地元開催といえども選手だけでなく、今大会屈指の大応援団も全国大会独特の雰囲気に呑まれてしまった部分があった様子。飛松文人監督からも「1試合目は声が小さかった」と応援団にダメだし。続く2戦目もチームは、前半15分までに2点を奪われる苦しい展開に。
厳しい状況のなか、先に持ち味を取り戻し始めたのは選手たちでした。「うちのスタイルはとにかくボールに詰めること。技術云々より、先に気持ちが出せるようになれば、必ず上手くなるから」こう語るのは飛松監督。創部当初からブレないスタイルを持つ飛松FCは兵庫FCの攻撃を身体を張ってしのぎます。すると19分、8番・馬籠康星くんがゴールを奪い前半を1−2で折り返します。
前半終了間際、良い時間帯でのゴールの影響を受け飛松FC応援団もようやく目を覚まします。その応援に飛松監督も「最高だった」と太鼓判。応援団の声援を受け、選手たちも前半以上に躍動。24分、PKから再び馬籠くんがゴールを奪い同点に追いつくと、さらに27分、馬籠くんがハットトリックとなるゴールをヘディングで決めて逆転。
試合は勢いに乗った飛松FCの勝利に終わるかと思われましたが、34分兵庫FC10番・三枝虎太郎くんがこちらもハットトリックとなるゴールで追いつくと、その1分後には11番・池松颯太くんがゴールをあげてスコアを4−3に。試合はそのまま終了し、兵庫FCが地元・飛松FCとのシーソーゲームを制し勝ち点3を獲得しました。
惜しくも2連敗となってしまった飛松FC。飛松監督は「全国大会まで来たら、この舞台はお祭りだと思っています。1試合目でCBの要の選手が一発退場するなど、選手たちにとってかわいそうな部分もありましたが、2試合目は気持ちを切り替えてくれて良い試合ができたと思います」と、振り返ってくれました。また、初めての鹿児島開催については「出場しているウチの選手だけではなく、他の鹿児島のチームもJの育成組織のチームや全国トップレベルのチームを見に来ることができるようになりました。それを肌を感じることで鹿児島県のサッカー、全体のレベルが上がっていくと思います」と語ってくれました。
飛松監督は地元開催の全国大会と言えども「この年代は結果じゃない。選手の経験値を考えて、なるべく全員を出場させている」と、勝負に“こだわり過ぎない”スタンスを貫いていますが、選手たちとっては試合後に涙を見せるほど悔しい敗戦でした。
中でも、兵庫FC戦ハットトリックを決めた馬籠くんは「ハットトリックはしたけど、チームが勝てなかったのであまり嬉しくないです」と悔しさをあらわにしていました。
それでも頭はもう明日に向いています。相手は茨城県代表・鹿島アントラーズジュニアですが「最後まで一生懸命やって自分たちの力を出し切るだけです」と馬籠くんが力強く語ってくれたように、鹿児島県代表・飛松FCの戦いは、まだ続きます。
取材日記や速報結果は、第39回全日本少年サッカー大会 特設ページから
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