コラム

わんぱくな子にどう対応する?

2012年02月14日

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回のお悩みは「わんぱくな子にどう対応する?」です。

◎練習(トレーニング場面での悩みやギモン)

qicon
(質問者:小学3年生コーチ)

チームにひとりわんぱくな子がいます。ミニゲームで負けると他の子のせいにしたり、自分より技術が下の子に対し「へたくそ!」とののしったり。自分のキックが顔面に当たり仲間が泣いていても知らん顔。その子がいるからと、すでに2人退団しました。負けん気の強さなどいいものはもっているのですが、ミニゲーム以外の練習は粘り強く取り組めません。

qicon
6年生の練習に参加させる。
個人的にではなく全員へ問題提起を

 3~4年生はギャングエイジ。特に周りよりもできる子はこうなってしまいがちですね。3年生はエネルギーが充満していますから、暴れたくて仕方がありません。こういう子がいてもいなくても、3年生は時々でいいので6年生と一緒に練習させるとよいでしょう。

 学校の兄弟学級などは6年生と1年生の組み合わせですが、6年生がお世話をするだけでエネルギーが一方向だけになります。でも、6年&3年なら、6年生は3年生のわがままをいなして修正してあげたり全体をまとめる指導力が身につき、3年生はお兄さんに向かっていって鼻をへし折られ謙虚になれます。日本は多くのチームが横割りなのでチーム事情で一緒に練習することが無理なら、数人ずつ6年生の練習に入れてもらってはいかがでしょうか。

 同時に、コーチの方はこれを全体的な話としてアナウンスしましょう。その子にだけ「そういう態度はよくない」などと個人的に叱っても効果的ではありません。「泣いているから謝りなさい!」と言っても、その子からすれば不可抗力で単に自分はサッカーをしていただけと思っているはず。ですので、「仲間が泣いていたら、みんなどう? どうしたらいい?」と全員に問いかけてみてください。みんなで話し合うことで、実はどうすべきなのかをその子も理解するでしょう。

 もっとも避けたいのは、保護者を含めた大人たちがその子を問題児扱いして孤立させてしまうこと。大人が扱いやすい「いい子」だけでなく、こういった子のエネルギーをうまくチームの力にしてあげられるよう努めてください。

 また、親御さんであれば「君に悪気はなかったとしても、大丈夫?って心配してあげるのは当たり前のことだよ」と話しましょう。プロの選手でも、スライディングをして倒した相手に手を差し伸べて起こしてあげてますね。そんなことも含めて親子で話し合ってみてください。

プロフィール

池上 正(いけがみ・ただし)

1956年大阪生まれ。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導。02年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。同クラブ下部組織の育成コーチを務める。03年より小学校などを巡回指導する『サッカーおとどけ隊』を開始、千葉市・市原市を中心に190カ所におよぶ保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで延べ40万人の子どもたちを指導した。2010年1月にジェフを退団。同年春より「NPO法人I.K.O市原アカデミー」を設立。理事長としてスクールの運営や指導、講習会、講演をこなすかたわら、大学や専門学校等で講師を務めている。2011年より京都サンガF.C.アドバイザー、12年2月より京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターに就任。08年1月に上梓した初めての著書『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(08年・小学館)は、11年12月現在で7万部に迫るベストセラー。11年9月には指導現場で、その実践例を大公開した『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』が発売。U-12の育成に携わる指導者や保護者には必見のDVD付き書籍となっている。

近刊情報

『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』

指導者や保護者から多くの支持を得ている『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』の著者・池上正氏が普段からよく使う象徴的な言葉(フレーズ)を取りあげながら、どのように子どもと接すればいいのか、言葉をかければいいのか、子どもとの距離のとり方……子育てやサッカー指導に悩む方々の具体的な解決策として、 “オトナが守るべき10のおきて”を伝授します。

カテゴリ別新着記事

ga


school_01 都道府県別サッカースクール一覧
体験入学でスクールを選ぼう!

おすすめ記事


Twitter Facebook

チームリンク