コラム

近くに女子チームがないが、男子と一緒でも大丈夫?

2012年11月20日

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回のお悩みはサッカーに入りたい女の子を男子チームに入れるか、女子チームにいれるかのご相談です。

◎練習(トレーニング場面での悩みやギモン)

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(質問者:新小学1年生の保護者)

少年サッカークラブでコーチをしています。来春小学校に入学する娘をクラブに入れようと思っています。本人もやる気があるので嬉しく思っているのですが、今のクラブに女の子が他にいません。少女チームは遠くまで通わないといけないので現実的ではありません。女の子がチームにいると、男の子ってどう思うのでしょうか。女の子は環境的にも少女チームで活動させるほうがよろしいでしょうか。

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まずは練習体験に連れて行こう
常に子どもに選ばせて

 まずは、男子チームに体験に行ってみて、うまくやれそうなら入団してもよいのではないでしょうか。いずれにしても、いろいろなチームをみてから、娘さんに選ばせるのがベストだと思います。

 ただ、ひとつ気になるのは、お父さんも少年サッカークラブでコーチをしていらっしゃること。ご自分のチームに入れるのなら、娘さんの学年は他のコーチに任せてご自分は指導しないほうがいいと思います。きちんとわきまえて、サッカーの指導に徹することができればよいのですが、自分の子どもがいるとどうしてもその子に特段厳しくしたり、大きな期待をかけてプレッシャーを与えがちです。
  また、ご相談の方とは逆のパターンのお話もしておきましょう。地域に女子チームがあっても意図的に男子チームに入れる親御さんがいます。「男子とやったほうが上達する」と考えているからのようです。なでしこジャパンの選手の多くはジュニア時代、男子チームに所属しています。

 ただし、サッカーが長続きするのは、女子チームの選手の方が多いのも事実。男子チームに加入した選手で上級生になって対等にプレーできるのは、ほんの一握りのスーパーな女子です。多くは、公式戦が増えてくる中学年や高学年になるにつれ、試合での出場機会が減っていくようです。

 ですので、男子チームにいて試合に出られなくなったときにどうするかも考えなくてはなりません。そうなったときは、再び娘さんに「どこでやりたい?」と尋ねて、また選ばせてあげましょう。

プロフィール

池上 正(いけがみ・ただし)

1956年大阪生まれ。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導。02年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。同クラブ下部組織の育成コーチを務める。03年より小学校などを巡回指導する『サッカーおとどけ隊』を開始、千葉市・市原市を中心に190カ所におよぶ保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで延べ40万人の子どもたちを指導した。2010年1月にジェフを退団。同年春より「NPO法人I.K.O市原アカデミー」を設立。理事長としてスクールの運営や指導、講習会、講演をこなすかたわら、大学や専門学校等で講師を務めている。2011年より京都サンガF.C.アドバイザー、12年2月より京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターに就任。08年1月に上梓した初めての著書『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(08年・小学館)は、11年12月現在で7万部に迫るベストセラー。11年9月には指導現場で、その実践例を大公開した『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』が発売。U-12の育成に携わる指導者や保護者には必見のDVD付き書籍となっている。

近刊情報

『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』

指導者や保護者から多くの支持を得ている『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』の著者・池上正氏が普段からよく使う象徴的な言葉(フレーズ)を取りあげながら、どのように子どもと接すればいいのか、言葉をかければいいのか、子どもとの距離のとり方……子育てやサッカー指導に悩む方々の具体的な解決策として、 “オトナが守るべき10のおきて”を伝授します。

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