コラム

サッカーとフットサル、両方してもいい?

2013年04月02日

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回はフットサルとサッカーのふたつについて保護者の方からのご相談です。

◎試合(試合で修正したい悩み)

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(質問者:小学3年生の保護者)

現在、小学3年生の子どもがサッカーを楽しんでいます。周りにサッカーとフットサル、両方を習っている友達がたくさんいます。私自身もサッカー、フットサルを楽しんだことがありますが、サッカーとフットサルは全く違うスポーツだと感じました。ドリブルの仕方、動き方、蹴り方などです。たまに楽しむ程度なら良いと思いますが、習うとなるとサッカーにもその影響が出てしまう気がします。実際、フットサルを習っている友達のサッカーのときの動きが気になることがあります。池上先生はサッカーとフットサルの違いについて、どのように考えでいらっしゃいますか?

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フットサルの技術をサッカーで応用しよう
プレーの幅が広がります

 フットサルで体得した技術は間違いなくサッカーでも使えます。まったく問題ありません。ブラジル人選手には、セレソン(代表)クラスにもフットサル出身がいっぱいいます。それは、プレーを見ているとわかります。足の裏でうまくボールをコントロールするなどボール扱いが巧みです。

 例えば、2002年日韓W杯準決勝ブラジル対トルコ戦。ペナルティエリアの外でボールを受けたロナウドはドリブルを始めると、その動作を崩さずにボールにタッチするような足運びでトーキック。相手GKは慌ててボールに反応しましたが、左手をかすめてゴールに吸い込まれました。

 GKは「まさかこのタイミングでシュートが来るなんて」と驚いたに違いありません。ゴール前の密集地で、GKが視界を確保しにくい状況で足をすばやく振り抜いた技ありのトーキックでした。

 このトーキックは、小さなシュートモーションでも、強く速いボールを蹴ることができます。これは判断に使える時間も、スペースもないフットサルで多用されている技術。ロナウドはフットサルでこの技術を修得したのでしょう。

 ですので、ジュニア時代にフットサルとサッカー両方のトレーニングをするのは非常によいことです。間違いなくプレーの幅は広がります。日本で活躍するブラジル人のコーチも「日本人がフットサルが悪影響みたいなことをいうコーチがいるが、僕には意味がわからない」と言います。

 余談ですが、ブラジルはこの1点を守り抜いて決勝へ進出。決勝戦では、またしてもロナウドの2ゴールでドイツを退け、史上最多5度目のW杯優勝を達成しました。

プロフィール

池上 正(いけがみ・ただし)

1956年大阪生まれ。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導。02年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。同クラブ下部組織の育成コーチを務める。03年より小学校などを巡回指導する『サッカーおとどけ隊』を開始、千葉市・市原市を中心に190カ所におよぶ保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで延べ40万人の子どもたちを指導した。2010年1月にジェフを退団。同年春より「NPO法人I.K.O市原アカデミー」を設立。理事長としてスクールの運営や指導、講習会、講演をこなすかたわら、大学や専門学校等で講師を務めている。2011年より京都サンガF.C.アドバイザー、12年2月より京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターに就任。08年1月に上梓した初めての著書『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(08年・小学館)は、11年12月現在で7万部に迫るベストセラー。11年9月には指導現場で、その実践例を大公開した『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』が発売。U-12の育成に携わる指導者や保護者には必見のDVD付き書籍となっている。

近刊情報

『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』

指導者や保護者から多くの支持を得ている『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』の著者・池上正氏が普段からよく使う象徴的な言葉(フレーズ)を取りあげながら、どのように子どもと接すればいいのか、言葉をかければいいのか、子どもとの距離のとり方……子育てやサッカー指導に悩む方々の具体的な解決策として、 “オトナが守るべき10のおきて”を伝授します。

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