池上コーチの一語一得「強豪クラブに移った途端消極的に」

2013年04月30日

育成を考える

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回は強豪クラブに移った途端消極的になったお子さんについてのご相談です。

◎自宅(ピッチ外での子育ての悩み)

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強豪クラブに移った途端消極的に(質問者:小学3年生の保護者)

自分の息子は、昨年秋から県の代表になるような強豪クラブチームに加入してやっていますが、5ヵ月がすぎても練習ゲームで全くボールに絡もうという姿勢が見られません。
小学校の地域ボランティアで行われている部活動ではないキッズサッカーではハツラツと常にボールを追いかけてやっていますし、レベルの違いは大きいですがよく目立っています。クラブチームでも対外試合になると幾分積極的になれるみたいです。
クラブチームの2年生は驚くほどレベルの高い子がたくさんいて、幼児の頃から在籍している元気な子への遠慮、スピードやキック力に怖がっている部分も見受けられます。面白くないとか、辞めたいとかの気持ちは全くないようでココで上手くなりたいとは言います。
ですが、クラブチームでの練習ゲームでは、ボールを受けようとしない、相手のドリブルを追いかけずに歩いて見てるだけ、とその消極的な姿勢は目を覆いたくなるようなもので、私としてはもっと積極的になれるレベルのチームに移った方が成長するんじゃないだろうか?と悩んでいます。ただ、本人の意識が変わりさえすれば十分やっていけると思いますし、運動能力や技術が著しく劣るようにも思えません。やはり待つしか方法はないのでしょうか? 何かいい言葉のかけ方などありましたらアドバイスをお願いしたいです。

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なぜ消極的なのかを尋ねてみる
負けることへのタフさを身につけよう

 あなたのお子さんがもし私の子どもだったら「今までいたクラブでは元気にプレーしていたのに、新しいところではそうじゃないね。なぜなの?」と問いかけます。もし、「周りがうまいから引け目を感じる」といった答えが出てきたら、こう言います。

 「あのさ、ちょっとレベルが下がったら積極的にプレーできて、レベルが上がったらトライできないのかな?それは違うよね。お父さんは、周りが上手くても君にそこで向かっていってほしいと思うよ」

 このように、大人として、親としてきちんと立ち位置を守りましょう。「どこに行っても、上手い人はいるよ。でも、上手い人のなかでプレーするから君も伸びることができるんだよ」と言ってあげたいものです。

 実際にお会いしたことはないので断言はできませんが、ご相談の方の息子さんのような子どもは増えているようです。なるべく強い子とはやりたくない。いつもほどほどのレベルで目立っていたい。そのようにぬるま湯の環境を好む子はよくいます。

 例えば、かけっこはタイム別。算数の少人数クラスなど何事もレベル別になっているため「大きく負ける」体験ができません。要するに、負けることが当たり前とか、負けることだってあるさという「負けることへのタフさ」が、今の子どもには欠けているようです。これは、きょうだいが少ないとか、負けそうになるとリセットボタンが押せるゲーム機に慣れてしまっているのも理由のひとつかもしれません。

 出来が悪かったり、ミスしたり、試合に負けても、親の方が揺らがないこと。「今日は負けたけど、次があるよ」とか、試合でうまくいかなくても目を覆ったりせず淡々と見守ってあげましょう。そんな親御さんの態度が徐々に子どもをタフにすると思います。

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