10代の子どものやる気を引き出す方法教えます! 〝親は子どものファンであれ〟【前編】
2013年11月02日
コラム子どもが健康でサッカーを楽しんでいるだけでなく、「もっと上に」「勉強もしっかり」と願うのが親ごころというもの。難しい年代にさしかかった子どものやる気を高めるために、親はどんな働きかけをすれば効果的なのでしょうか。親だからできるバックアップ方法やアイディアなどを、子どもの自立などに関する書籍を多数執筆している菅原裕子さんにうかがいました。
文●戸塚美奈 イラスト●舌霧スズメ
※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.20春号』P66-69より転載
「サッカー」でもっと子どものやる気を高めたい
子どもはどうしてサッカーをするのか、というと、「楽しいから」です。ところが親は、「もっとこうしたら?」と、自分がやってほしいことを子どもに言ってしまう。それは、サッカーそのものを楽しんでいる子どもの領域に土足で踏みこみ、楽しみを奪うことになるのです。
試合前に、なんとか息子に気合を入れてやらなきゃ、とあれこれ言い聞かせるお父さんもいますが、それも逆効果です。発破はコーチがかけるもの、仲間たちがお互いにかけあうものです。サッカーに関しては、喝を入れるのは親の仕事ではありません。親はハラハラドキドキ、祈りながら見ているしかないのです。子どもは自分で声を出し、その声を聞いて「やる気」を出しているのですから。
親は自分が心配だから子どもにあれこれ言うだけなんです。親の心配を子どもの頭に乗せて、子どもを試合に送り出してしまう。それでは子どもは力を発揮できません。心配を口に出すのは、子どもに心配事の暗示をかけるということなんです。不吉な予言をしているようなものです。
北京五輪で二冠を達成したとき、競泳の北島康介選手にコーチが競技前にかけた言葉は、「勇気を持って、ゆっくり行け」だったそうです。緊張している子どもをいかにリラックスさせるかが大事なのです。
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