コラム

池上コーチの一語一得「低学年の適度な練習量はどのくらい?」

2013年11月05日

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回は低学年の練習量について親御さんからのご質問になります。

◎練習(トレーニング場面での悩みやギモン)

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(質問者:小学2年生の保護者)

小学2年生の息子がいます。「サッカーがうまくなりたい、サッカー選手になりたい」と言っていますが、今所属している小学校のサッカークラブは、同学年の人数が少なく決して強いとは言えません。先日も公式戦で1回戦負けしました。でも、息子にとっては大切なチームメイトで、みんなで強くなってみんなで勝ちたいと言っています。練習は基本週1回2時間程、たまに練習試合が月に1回あるかないかです。
息子は、これ以外に週1回技術的なことを教えてくれるサッカースクールで1時間練習しています。あと、放課後に友達とサッカーをして遊ぶこともあります。この年代の練習量はどれくらいがいいのでしょうか。
この先もっと強いチームや、同年代の子がたくさんいるクラブで切磋琢磨する方がいいのでしょうか。低学年のうちはサッカーが楽しいと思えることが何よりも大事と聞きました。そういう意味では、今は満足していますが、アドバイスいただけると嬉しいです。

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低学年は週3回サッカーをやれば十分。
親側が何を目指すのかよく考えて

 ご相談の方のお子さんは、週に2回練習しそのほかに試合のある日があるかないか。要するに、週に3日ほどサッカーをしているようです。低学年ならば、それで十分だと私は思います。今のままで良いでしょう。

 所属クラブの上の学年がどのような状況なのかわからないのではっきりしたことは言えませんが、学年が上になってもしお子さんが「もっと強いところでやりたい!」と言い出したら、一緒に探してあげればいいでしょう。

 次は、「この先もっと強いチームや、同年代の子がたくさんいるクラブで切磋琢磨する方がいいのでしょうか」という質問について。

 そもそも、多くの大会に勝ったりする強いチームや、上手な子がたくさんいるチームでないと上手くならないわけではありません。切磋琢磨したり、厳しくされないと上手くならないというわけでもありません。小学生の間は「サッカーが大好き!」という気持ちを育て、心から熱中できる環境にいさせてあげることが一番大切です。

 これと似たようなご相談はとても多いのですが、みなさんはわが子に何をさせたいのでしょうか。もっともっと練習を積んで、プロのサッカー選手にしたいのでしょうか。たとえ本人の意思でそれを目指していたとしても、ジュニアの間にサッカーをやり過ぎるのは非常に危険です。相談したご自身がおっしゃっているように、サッカーというスポーツの楽しさを味わうのがジュニア年代では最も優先すべきです。このことは拙著『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』の「余裕を持たせる」の項でもお伝えしました。

 次のステージ(中学生)では自分で何が足りないか、どうしたらいいかを自分で考え努力できるベースは「好き」という気持ちです。まだ2年生。試合の結果など気にせず、余裕のある毎日を過ごさせてください。

プロフィール

池上 正(いけがみ・ただし)

1956年大阪生まれ。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導。02年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。同クラブ下部組織の育成コーチを務める。03年より小学校などを巡回指導する『サッカーおとどけ隊』を開始、千葉市・市原市を中心に190カ所におよぶ保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで延べ40万人の子どもたちを指導した。2010年1月にジェフを退団。同年春より「NPO法人I.K.O市原アカデミー」を設立。理事長としてスクールの運営や指導、講習会、講演をこなすかたわら、大学や専門学校等で講師を務めている。2011年より京都サンガF.C.アドバイザー、12年2月より京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターに就任。08年1月に上梓した初めての著書『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(08年・小学館)は、11年12月現在で7万部に迫るベストセラー。11年9月には指導現場で、その実践例を大公開した『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』が発売。U-12の育成に携わる指導者や保護者には必見のDVD付き書籍となっている。

近刊情報

『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』

指導者や保護者から多くの支持を得ている『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』の著者・池上正氏が普段からよく使う象徴的な言葉(フレーズ)を取りあげながら、どのように子どもと接すればいいのか、言葉をかければいいのか、子どもとの距離のとり方……子育てやサッカー指導に悩む方々の具体的な解決策として、 “オトナが守るべき10のおきて”を伝授します。

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