チーム動画紹介第53回「杉並シーダーズサッカー少年団」
2008年05月12日
未分類たくさんのサッカー小僧は“4つの力”で生みだす
今回は、杉並シーダーズサッカースポーツ少年団(東京都杉並区)の6年生の練習にお邪魔して、監督の三木健一郎さんにお話を伺いました。
「杉並シーダーズサッカー少年団」ってどんなチームですか?
東京都杉並区で活動している20年以上の歴史があるサッカー少年団です。現在、幼児(年中)から小学6年生までの135名が在籍しています。練習は善福寺川緑地公園内の広場を中心として、基本的には週3回おこなっています。大会前には週4回になることもあります。平日2回で、あとは土日・祝日といった感じです。指導者は10名ほどいますが、ほとんどがチームのOBです。20代の若いコーチも教えています。
チーム作りで大切にしていることは何ですか?
“4つの力”を育てたいと思っています。それは、“考える力”、“技術力”、“心の力”、そして“言葉の力”です。まず、考える力ですが、「気づく・感じる・考える・判断する」という自分で答えを導くことのできる力です。技術力は、「走る・奪う・止める・見る」などのトレーニングです。心の力というのは、「努力・頑張る・負けず嫌い」の精神的な部分を養うということです。言葉の力は、「和・声」といったことで、自分の意思を相手に伝えること、つまりコミュニケーション能力のことです。こういったことを大切にしていますね。
今日の練習中に腕の使い方によるディフェンスのブロックについての指導がありましたが、ファールになる、ならない、ということも含めて、腕の使い方の指導は難しいと思いますが。
相手を傷つけるとか、ファールということではなくて、腕と腰も含めて身体をいかに有効に活用することができるかということは重要なことです。腕はセンサーやバリアーだと思うんですね。できるだけ腕を広げてブロックをする。腕だけでなく身体の側面を使うとか、腕と背中をうまく使うことを指導しています。
子どもによって、練習方法の理解度が異なり、狙い通りの練習にならなかったり、練習の流れがとまったり……ということはありませんか?
ありますね。例えば、パスを繋ぎたいところにトラップの苦手な子がいると、パスの流れがとまってしまいます。そのような場合はコーチが入って、やさしいボールをだしてあげて、その子が慌てずにプレーできるようにしています。それによって練習の流れを作ることのフォローにもなります。
今の時期、6年生は全日本少年サッカー大会の予選の真っ最中ですが、低学年から、試合が段々とサッカーらしくなっていくためのステップとして、ポジションについての指導はどうでしょうか?
3年生までは指導していません。4年生になるとチーム作りが始まるので、そこで初めてポジションというものを教える形になりますね。特にディフェンスをしっかりと指導して、ボールの流れを作ろうということを、ゲームのなかで教えようと思っています。作戦板に書いたりすることもあるんですけれども、やっぱり実際に体験したことのほうが、頭の中にイメージとして残りやすいんだと感じます。だから、実戦を重ねることによって、身につけていってほしいです。
最後にジュニアサッカーについて、三木監督の夢、目標を聞かせてください。
サッカーを手段として、人間として大事なことを教えてあげられたらいいなと思っています。そして、サッカー小僧をたくさん作りたいというのがすごくあるんですよね。ひまな時間さえあれば、仲間を誘ってボールを蹴ったり、試合を観に行ったり、とにかくサッカーが大好きだという子どもたち。そんな子どもをたくさん育てたいですね。
去年の全国高校サッカー選手権の開幕戦に、シーダーズのOBの子がレギュラーで出場したんですね。わたしは子どもたちと国立競技場のスタンドまで応援しに行ったんですが、彼のプレイスタイルが、昔とまったく同じだったんです。シーダーズでのサッカー経験が活きているということを、すごく感じましたね。わたしたちのやっていることが間違いではなかったんだと自信になりましたし、彼の成長がとても嬉しかった。うちのチームの子どもたちにとっても、励ましになったと思います。
編集部コメント
練習場所の善福寺川緑地公園は、グラウンドというより広場でした。ゴールもフェンスもありません。そのため、シュートやロングキックなどの足を思い切り振り切るような練習をすることはできません。
そんな練習環境でも、昨年度は全日本少年サッカー選手権の東京都大会ベスト8という実績を誇ります。
練習内容が制限されるなか、試合で結果をだせるということは、指導者の高い指導力、そして子どもたちのサッカーに対する熱意あってのものでしょう。今年の全少ではどんな活躍ができるのでしょうか。思いっきり足を振り抜いて放ったシュートシーンが見られるのか気になるところです。
(ライター 山本浩之)
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