サッカー母ちゃんの”まだまだ”ドタバタ日記「第14回 サッカーを続けられる理由」

2013年07月11日

コラム

「S、辞めちゃったんだよ」

「えっ、なんで?」

「わかんね」

つい2カ月くらい前に次男チームに入ってきたばかりの2年生のS。

次男とは学童のときから一緒にサッカーをしていた仲間。
次男は夜遅い練習の日に家まで送ったり、けっこうめんどうをみていたのにね。

「うーん……やっぱり……」

こないだSのお母さんの話聞いて、なんだか不安だったんだぁ

中学でサッカー部に入ったものの、人数も少なく、活動が活発ではなく、物足りなそうにしていたS君。

一大決断してウチのチームに入ってきていたのを知っていて、ちょっと気になってた母ちゃん。

S君のお母さんを見かけて思わず自転車止めて声をかけたんです。

「S君、どう? 練習、楽しいって言ってる?」

「じつは……、練習、行ったり行かなかったりなんだ……。
楽しい日は、『すっごく楽しかった―!』って帰ってくるんだけど、『もう行きたくない』って帰ってくる日もあって」

「えっ?コーチ厳しいの?」

「ううん。他の子がみんなすごくうまいんだって。ヘタだからチーム内で何やってんだよとか言われて、それが耐えられないみたい」

「あ~まぁ、キッツイ子もいるからねェ。
でも、2年生はレベル高いけど、ウチの次男が『Sうまいし、全然問題なくついていけてる』って言ってたよ」

「いや、ヘタなんだよ。みんなみたいにできない、って言ってたもん。今までのチームでのほほんとやってきて、仲間から怒鳴られたりとかなかったし。だから、私も行きたくないなら無理しなくていいよ、って言っちゃってるんだ……」

うーむ。

この年代の「ちょっと」サッカーうまい子ってさ、サッカーがまったく見えてない子に対して、プレー中にきつい言葉を吐いたりするんだよなぁ。
そういう子って、相手が誰でも言うんだけどね。

S君のお母さんの話をしながら、
チームの様子を次男に聞いてみた母ちゃん。

「Sはそれで落ち込んじゃって、練習来れなくなっちゃったみたいだけど。2年生、そんなにみんなキツイの?」

「まあね。でも、フツーだよ。いちいち気にしてたらサッカーなんてできないし。まあオレはそういうのはとっくに乗り越えたけどね」

あら、余裕。

でも、思い出した、そういえば6年生の頃は、次男もうまい子にいろいろ言われて、落ち込んで帰ってきたことよくあったっけ。

「あいつ、ヤダ」とか言ってたし。

次男の場合は、言われて落ち込んだ日は、「足が痛くて途中から休んでた」ってパターンだったねぇ、そういえば(笑)。

いつの間にか、気づいてたら、そんな日は皆無になっていた。

S君も続けてさえいれば、いつか、乗り越えられる日が来たかもしれないのに。
もったいないな。

ヘタだから言われるんじゃないんだよ。
アイツがきつい言い方するタイプなだけ。
それに、今日はたまたま「足が痛い」んだ。

そんなふうにやりすごすタフさも、サッカーを続けるには大事なことなのかもしれないな。

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