【第37回全日本少年サッカー大会】決勝大会ジュニサカ取材日記⑤「町クラブのベスト4進出が与える勇気」
2013年08月02日
大会情報町クラブのベスト4進出が与える勇気
大会4日目となった8月1日(木)は、決勝トーナメント1回戦(準々決勝)が行われ、ベスト4が出そろいました。会場はピッチ4面がつながっており、全試合同時刻の開催。あらゆる方面から選手に対する熱い声援が送られていました。勝ち残ったのは、名古屋グランパスU12(愛知県)、ソレッソ熊本U-12(熊本県)、鹿島アントラーズジュニア(茨城県)、大山田サッカースポーツ少年団(三重県)の4チーム。2つの町クラブが躍進を見せました。
ソレッソ熊本は、準々決勝でヴァンフォーレ甲府U-12(山梨県)と対戦。前半で2点をリードを奪い、後半は相手の猛攻をしのいで勝利を収めました。広川靖二監督は「最後の最後までよく頑張ってくれた。『大都市のJクラブ育成組織のチームも選手は同じ小学生。九州の町クラブでも絶対に日本一を目指せる』というのを合言葉にしてタフな練習をしてきた。今日も本当に粘りのあるプレーが光っていた」とチーム初のベスト4進出を決めた教え子たちの戦いぶりを褒め称えました。先制点を決めたのは、4年生のときにも大会に参加していたFW松岡大起君。当時のベスト8の成績を超えて「次はあの(愛鷹広域公園多目的競技場の)ピッチでやれるので、自分の力を思い切って出したい。あの舞台に立てるのは嬉しい」と念願だった競技場での試合に胸を躍らせていました。
大山田SSSは、準々決勝で大宮アルディージャジュニア(埼玉県第2)に2-0で勝利しました。前半は互角でしたが、後半にMF菊池将平君が2ゴールを挙げて勝利を引き寄せました。大山田SSSは、4月のダノンネーションズカップ日本大会でベスト8入りを果たしており、今回はさらに階段を上りました。小山直樹監督のご子息で無失点勝利に貢献したDF小山愛斗君は「ダノンで優勝した横浜F・マリノスプライマリー(神奈川県)に勝ったアルディージャが相手だったので厳しいかなと思っていたけど、勝てて嬉しい。今までは自分たちのサッカーに自信を持って戦ってきたけど、全国でベスト8以上になったことがなかったから、ここからは挑戦者だという気持ちでプレーした。ベスト4に入れて、もっとやれるんだと思えて嬉しい」と快挙を喜んでいました
彼らの活躍は、ほかの町クラブに良い刺激を与えています。2次ラウンドで敗退した八幡台JSC(和歌山県)の菊谷達也監督は「(ソレッソ)熊本さんは組織がきちっとした良いチームだった。町クラブでもあそこまでできるというのは嬉しいし、目標にできる。熊本さんが決勝に進めば、あのチームに追いつけば自分たちも決勝に行けるということを感じられるでしょう。明日は『熊本を応援しに行こう』と子どもたちが言い始めたので、そのつもりでいます」と今大会で対戦したソレッソ熊本にエールを送りました。
同じく2次ラウンド敗退となった長岡ジュニアユースフットボールクラブU-12(新潟県)の山口創監督も「だいぶ刺激になる。自分たちもという気持ちになるし、町クラブだから絶対に無理ということはない。直接的な交流はない2チームですけど、町クラブに頑張ってほしいなという気持ちは持っています」と心情を明かしてくれました。
一昨年の大会で4強に残った町クラブの代表格的存在であるディアブロッサ高田(奈良県)の川上弘仁監督は「ソレッソさんはよくうちのとこまで遠征に来るチームだし、大山田さんも練習試合を何度も組んだ相手。そんな町クラブがベスト4に残ってくれているのは嬉しい。ほかにも『強いJクラブを倒そう、オレたちもできるぞ』というチームが出てきたら面白くなると思う」と彼らがさらなる刺激を生むことを期待していました。
もちろん、Jクラブの選手や指導陣も必死です。ユースやジュニアユースに比べると、ジュニアは遠方から選手をスカウトすることが難しい年代。町クラブと比べて戦力的に断然有利という状況は、意外と生み出しにくいもの。その中で「勝って当たり前」という目で見られるプレッシャーを受けながら勝ち進む姿にはプライドが見られます。準決勝の組み合わせは「名古屋vsソレッソ熊本」、「鹿島vs大山田SSS」。Jのプライドか、町の意地か。2試合とも白熱した戦いになりそうです。
(文●平野貴也 写真●魚住貴弘)
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