「相手にとって邪魔でしかない」カンテの存在。”究極の黒子役”の原点は少年時代にあり
2018年07月12日
サッカーエンタメ最前線ロシアW杯準決勝でべルギー代表を1-0で下し、決勝進出を果たしたフランス代表。自国開催だった1998年大会以来、20年ぶり2度目の優勝に王手をかけました。エムバペ(パリ・サンジェルマン)やグリーズマン(アトレティコ・マドリー)など若い攻撃陣の活躍が目立つなか、縁の下でフランス代表を支えているのがエンゴロ・カンテ(チェルシー)です。縦横無尽にピッチを駆け回り”究極の黒子役”として攻守に渡り活躍しているカンテの原点は少年時代にありました。
著●西部謙司 写真●GettyImages
『PERFECT SKILL パーフェクトスキル 世界トッププレーヤーの究極スキルを解説する』より一部転載
「地球の7割は水だが、残りの3割はカンテにカバーされている」
1990年代の半ば、パリのパルク・デ・プランスでは子どもの大会、ダノン ・カップが開催されていた。レアル・マドリー、アーセナル、サンパウロなど名門クラブのジュニアチームが参加していて、それぞれ大人のチームのミニチュア版みたいだった。
その中で、フランスのナントは「そこまでコピーしなくても」と思えるぐらいのメンバー構成だったの
を覚えている。長身の黒人選手がプレーメーカー兼ゴールゲッター、そのエースの周囲を走り回ってサポートするもう1人の小さな少年も黒人。
当時のナントにおけるジャフェット・エンドラムとクロード・マケレレの関係、役割、サイズ感がそっくりすぎ。背番号まで同じ。マケレレはナントからスペインへ渡り、レアル・マドリーでジネディーヌ・ジダンをはじめ銀河系の攻撃陣を支える献身的なプレーで注目された。チェルシーでは不可欠な存在として優勝に貢献した。
エンゴロ・カンテは、マケレレとそっくりだということでカーン時代に注目され、レスター・シティへ移籍してプレミアリーグ優勝の原動力になった。
「地球の7割は水だが、残りの3割はカンテにカバーされている」
そんなジョークが飛び交うほど、カンテの掃除人ぶりは際立っていた。パリ郊外でマリ人の両親、7人の兄弟とともに育った。カンテの生い立ちは移民家族の典型であり、同時にフランス代表になる選手の典型でもある。
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
U-16日本女子代表 、アメリカ遠征参加メンバー発表!2023.09.14
-
「JFAエリートプログラムU-14日韓交流戦」参加メンバー発表!2023.09.13
-
「JFAエリートプログラムU-13フューチャートレーニングキャンプ」参加メンバー発表!2023.09.12
-
「第25回国際ユースサッカーin新潟」U-17日本代表メンバー発表!2023.09.11
フットボール最新ニュース
-
南野拓実、初ゴールの価値とは?「笑顔」にクロップも安堵。2023.06.28
-
復権へフィジカルモンスターの存在感。マクトミネイがチームの生命線である理由2023.06.28
-
アーセナルは危険水域、エバートンは安泰。露呈した両者の力量差2023.06.28
-
久保建英は蚊帳の外…初の出番なしはなぜ? ビジャレアルでの厳しい立場2023.06.28
-
三笘薫、山本悠樹…大卒選手が活躍する背景は? Jクラブと海外移籍を取り巻く実状2023.06.28
大会情報
お知らせ
人気記事ランキング
- 「JFAエリートプログラムU-14日韓交流戦」参加メンバー発表!
- 「2023ナショナルトレセンU-13 関東」参加メンバー発表!
- 「JFAエリートプログラムU-13トレーニングキャンプ」参加メンバー発表!
- 「2023ナショナルトレセンU-14 前期(東日本)」参加メンバー発表!
- 「2023ナショナルトレセンU-14 前期(西日本)」参加メンバー発表!
- 「JFAエリートプログラムU-13フューチャートレーニングキャンプ」参加メンバー発表!
- サッカー脳を鍛えて”直感”を磨く!脳科学者が語る「判断力」の秘密
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- 成長期におとずれる「クラムジー」に対して保護者と指導者は何をすべきか?
- 栄養も食事量も“バランス良く”/小学校1・2年生向けの一日の食事例