染谷先生のトレセン&セレクション虎の巻 コラム②【指導者編】
2013年12月20日
コラムやる気の火を灯してあげよう!
今回は育成年代の指導者のみなさん、特にボランティアでサッカーを教えるお父さんコーチのみなさんへのメッセージです。
育成年代の指導者というのは、子どもの人間形成や、今後のサッカー人生を左右するポストにいる人たちですので、その責任は重大です。
お父さんコーチだろうがプロのコーチだろうが、子どもにとっては、自分たちにサッカーを教えてくれる先生であることに変わりはありません。指導者が子どもを見ているように、子どもも指導者を見ています。言葉の言い回しや態度なども見られていることを忘れないで下さい。
さて、熱心なお父さんコーチによくある光景なのですが、一生懸命に子どもを指導するあまり、怒鳴るようにして指導している場面を見かけることがあります。このような時、多くの子どもは萎縮してしまって何も考えられない状態だと思います。
同じ言葉でも、言い方や言い回しによって子どもの感じ方は違います。例えば「なんでできないんだ」という言葉を子どもに言ったとします。そのとき、叱るように強い口調で言う場合と、諭すように問いかける場合とでは、子どもが受けるイメージは全然違います。
「なんでできないんだ!!」と、叱られた子どもは、きっと怒られたことで頭が一杯になってしまうでしょう。しかし、諭すように問いかけられた子どもは、なんでできなかったのかをちゃんと考えようとするはずです。この差は大きいと思います。
言葉の言い回しは本当にちょっとしたことなのですが、このちょっとした違いを意識して指導できる人は、意外と少ないように思います。
大人だって怒られるのは嫌ですよね。それは子どもも一緒です。自分がやられて嫌なことは、子どもにもやらないようにしてあげたいですね。しかし、ただ褒めればいいというわけでもありません。要は、子どもの”やる気”を引き出してあげることがポイントです。
怒鳴るのではなく、子どものやる気を引き出して上手く操ってあげれば、子どもはどんどん伸びていきます。特に育成年代では、その子の個性を見極めて、やる気が出る言葉をかけてあげることが大事です。
なぜならば、やる気が生まれれば、今度は次のステップへ進もうとする向上心が生まれるからです。
例えば、リフティング10回のところを5回しかできなかったとします。そこで「なんで10回できないんだ!」ではなく、「半分できたね。すごいじゃないか!」と言われたら、子どもだって嬉しいし、今度は10回できるようになろうと努力するはずです。
子どもは自分のことを大人に認めてもらいたいと思っているものです。ですから、一度そこで認めてあげてから、なんで5回しかできなかったのかを考えさせるのです。
答えが導き出せなかったら、その時はじめて指導者がアドバイスをしてあげます。でも、答えを教えてはいけません。ヒントだけを与えるようにして、あとは子ども自身に考えさせるようにしてください。そうすれば、ダメだった時には反省するようにもなります。このような指導者の元にいる子どもは、きっとぐんぐんと伸びていくはずです。
サッカーは、自分で答えを導き出しながら連続してプレーしなければならないスポーツです。いちいちコーチの顔色をうかがいながらプレーしているようではロボットと一緒ですからね。常に自分の頭で考えさせるように導いてあげてください。
自分で考えさせるためには、子どもの心に”やる気”の火を灯してあげることです。そのための魔法の言葉を、指導者は常に頭に入れておかなければなりません。

カテゴリ別新着記事
ニュース
- 
												 東北トレセン女子U-14が開催!2025.10.24 東北トレセン女子U-14が開催!2025.10.24
- 
												 東北トレセンU-14が開催!2025.10.23 東北トレセンU-14が開催!2025.10.23
- 
												 【JFAエリートプログラムU-14日韓交流戦】参加メンバー発表!2025.10.22 【JFAエリートプログラムU-14日韓交流戦】参加メンバー発表!2025.10.22
- 
												 U-15日本代表、フランス遠征参加メンバー発表!【バル・ド・マルヌトーナメント2025】2025.10.21 U-15日本代表、フランス遠征参加メンバー発表!【バル・ド・マルヌトーナメント2025】2025.10.21
フットボール最新ニュース
- 
												 鈴木唯人が貴重な先制点でチームを勝利に導く【23日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21 鈴木唯人が貴重な先制点でチームを勝利に導く【23日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21
- 
												 日本人対決でリバプールが5Gで圧勝【22日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21 日本人対決でリバプールが5Gで圧勝【22日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21
- 
												 バルセロナが6発大勝。エースもゴール【21日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21 バルセロナが6発大勝。エースもゴール【21日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21
- 
												 日本人選手所属ザルツブルクは後半AT弾で敗戦【25日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21 日本人選手所属ザルツブルクは後半AT弾で敗戦【25日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21
- 
												 ベティス、マンUから完全移籍の7番が劇的同点弾【24日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21 ベティス、マンUから完全移籍の7番が劇的同点弾【24日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21
大会情報
- 
												 【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07 【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
- 
												 【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03 【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
- 
												 【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01 【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
- 
												 【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25 【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- 【JFAエリートプログラムU-14日韓交流戦】参加メンバー発表!
- U-15日本代表、フランス遠征参加メンバー発表!【バル・ド・マルヌトーナメント2025】
- 成長期におとずれる「クラムジー」に対して保護者と指導者は何をすべきか?
- “早熟タイプ”か“晩熟タイプ”か。成長のピークはいつ訪れる? 子どものタイプを知ろう!!
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- 【第94回全国高校サッカー選手権大会】高校サッカー選手のジュニア時代 北海道・東北
- 「目指すサッカー」がない指導者が明確な言葉を子どもに伝えられると思いますか?【10月・11月特集】
- 町クラブから選抜された選手たちがスペインで武者修行!バレンシアやビジャレアルなどと対戦
- 4種(小学生年代)を支える町クラブの存在意義とは? サッカーが日本の文化となるために改めて考えなおしたいこと
- 「2023ナショナルトレセンU-13 関東」参加メンバー発表!















