【JFAプレミアカップ2014 supported by NIKE】決勝レポート
2014年05月07日
大会情報広島ジュニアユースが11年ぶりにJFAプレミアカップを優勝、世界大会へ
中学生年代の日本一決定戦「JFAプレミアカップ2014」の決勝戦が5日にJ-GREEN堺で行われ、サンフレッチェ広島ジュニアユース(以下、広島ジュニアユース)が2-0で柏レイソルU-15(以下、柏U-15)を下して11年ぶり2度目の優勝を飾った。1次ラウンドから5試合無失点で頂点へ駆け上がった広島ジュニアユースは、日本代表チームとして8月上旬に英国マンチェスターで開催予定の世界大会に出場する。
試合は、立ち上がりの勢いに勝った広島ジュニアユースが先制し、そのまま押し切る形となった。丁寧なビルドアップに定評がある柏U-15に対し、前線から積極的にプレッシャーをかけた広島ジュニアユースは相手陣内に押し込むことに成功。前半11分、プレッシャーをかけてこぼれてきたボールをMF川村拓夢くんがインターセプトすると、右、中央とボールを動かし、パスを受け直した川村くんのスルーパスにFW明比友宏くんが飛び出した。「準決勝では決定機が何度もあったのに決められなくてPK戦になってしまった。GKの股下に(シュートコースが)一直線に見えたので狙った」という明比くんは、この決定機できっちりと先制ゴールを決めてみせた。さらに前半21分、広島ジュニアユースは、左DF岡野周太くんが直接FKを決めて追加点を奪った。「誰も触らなくてもゴールへ向かうボールを蹴ったけど、風でうまく流れて入って良かった」(岡野)という左足のキックは、GKの頭上を抜いてゴールへ飛び込んだ。
後半に入ると、広島はやや守備に重心を置いた戦い方を見せ、柏U-15が少しずつ攻勢に転じた。中盤でアンカーに入ったMF加藤匠人くんが左右へパスを散らし、相手が引いた分、両サイドバックが持ち上がる機会も増えた。そして前線ではFW中村駿太くんがポジショニングと体を張った対人プレーでチャンスメークを試みた。しかし、球際にしっかりとプレッシャーをかける広島の守備陣を崩すことはできなかった。柏U-15の酒井直樹監督は「立ち上がりで一番恐れていた展開になって、すべてが決まってしまった。今までの相手に比べると寄せの速さ、球際の強さを感じたのではないかと思う。プレスをかいくぐって違うスペースで(攻めよう)と思っていたけど、(雨の)状況とかでやりにくさも感じていたと思う。ただ、それを言っていたら上に行けない。実力が足りないということ」と巻き返しきれなかった試合を悔やんだ。
2-0のスコアのまま試合時間の60分は経過。試合終了のホイッスルと同時に、広島はベンチから控え選手がピッチへなだれ込み、勝利の歓喜に沸いた。全5試合にフル出場して優勝に貢献した主将のDF中丸大輝くんは「相手がパスを回して来ることは分かっていたけど、練習から(プレッシャーを外されて)苦しくても2回、3回と追い続けることをやってきたことを試合で出せた」と最後までボールを追い続けた守備を勝因に挙げた。また、10番を背負って攻撃をけん引し、大会MVPに輝いた仙波大志くんは「世界大会でも自分たちのサッカーをしてベスト4には入りたい」とさらなる飛躍を誓った。試合で力を出し切ることを信条とする沢田謙太郎監督も称えた戦いぶりが、世界大会でも期待される。
(文・写真●平野貴也)
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