受験化するサッカー。伝統ある町クラブから見る小・中学生の理想像とは
2015年07月23日
育成/環境他クラブへの移籍を“裏切り”と捉えてしまう空気
――Jのアカデミーをはじめ、強豪クラブがありますが、上のカテゴリーに上がれずに退団した子はどうしているのか?
うちに所属していた子は戻ってきたりしています。ただ現状は、どこのクラブも戻ってくる態勢はあまりできてません。ある意味、他のクラブへ移籍することを裏切り行為として捉えているところは否めない。
あるクラブでは小学校5年生で入るときに「中学校3年生まで続けます」と念書を書かせてる。定着率は上がるけど、「退団したらどうすんの?」って。もうサッカーを止めるしかない。だから、選択の余地を狭めるのはどうかと思います。
――ここ4~5年でセレクションをするクラブは増えていますよね。
確かにそうですね。でも、それはクラブ経営がしっかりしてきたことも一因ですね。NPO法人にしたり、プロの指導者が指導する体制が整ったり。そして、サッカー人口が増えたのが大きく影響している。一学年に100人の選手が入団しても面倒を見れないでしょ。だから、セレクションを行う現状もあります。
――受け皿としての考えは少ないのが悲しいですね。関西クラブユース連盟の会長としてサッカーの進路について各クラブと話をされないのですか?
その件についてはやれないですね。クラブの経営方針やから連盟の立場でコメントするのは越権行為やと思います。でも、飲みの席で個人的に「ええ加減にせえよ」とは言ったりしますよ。
たとえば高校では一学年に50人の選手を抱え込んでいる学校もあるでしょ。学校やクラブの立場からすれば、選手が集まらなければ経営が成り立たない。協会側の人間も「一学年15人にせえ」と言うけど、クラブ側からすれば、「誰が飯食わせてくれんねん」って。
もちろん、理想論だということは承知しているけど、クラブ側も営利目的を重視してることもあるから一概にはどちらが悪いとも言えない。
それに三種で言えば、セレクションを行うこと自体は問題になっていない。クラブ数が多いからどの子もどこかには入団できます。それに今は親も選手も考え方が多様化してますから、昔のように縄張り争いみたいなことも少ない。四種の子らはええサッカーしてるクラブを選ぶとは限らない。
「月謝が安い」「ユニホームがかっこいい」とかサッカーとは関係ない部分も彼らにとっては選択肢の一つになっています。
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