14歳までのバルサ育成哲学。さまざまなポジション経験が将来のサッカー人生につながる

2015年09月01日

コラム

ゴールキーパーがフィールドプレーヤーを経験することのメリット

 すでに述べたように、レベル2(11歳~14歳)において選手たちは、ゴールキーパーも含めて全てのポジションをプレーすべきです。例外的に、その選手にとっての理想のポジションがゴールキーパーであると指導者が断言できる場合には、ゴールキーパーに必要な知識について、指導する必要があるでしょう。その場合でも、フィールドプレーヤーを経験させます。様々なプレーを経験させることで、プレーの組み立て方、ミスが起こる場面、対戦相手のプレーについて知ることができ、より上手にゴールキーパーとしてプレーができるようになるでしょう。

 また、攻撃時にシュートを打つ際の難しさを知ることで、ゴールを守る際にどのように対応すれば良いかを学ぶことができるでしょう。これらの知識はゴール前でプレーしているだけでは身につかないでしょう。

 ゴールキーパーになって間もない頃のトレーニングとしては、異なる種類のものを複合的に行う準備をします。前転や後転、逆立ち、逆立ち歩き、跳び箱といった、基本的な動作を通して、地面に対して慣れ、空中での体の操作、そして巧みに地面に落ちる動作を学ぶことができるでしょう。たとえば、体操をするときに繰り返すような動きは、ゴールキーパーにとって必要な動きです。

 トップレベルで活躍するゴールキーパーもトレーニングの基本動作をプロ選手になっても行い続けます。さらに言えば、上記の基本動作は、フィールドプレーヤーにも応用すべきと考えています。私は、ユース年代や1部で活躍するプロ選手たちにも、これらのトレーニングを行ってきました。運動神経や体のコーディネーションを高めるのに、非常に効果のあるトレーニングです。また、負荷を高くかけた際の回復時、少しトレーニングから離れて、頭をリフレッシュするのにもとても有効です。

 また、ゴールキーパーは、手足のボールテクニックを高める必要があります。場面に応じて、必要な技術を用いる必要があります。ボールテクニックは、継続的なトレーニングにより習得できます。ゴールキーパーは、フィールドプレーヤーと同様に、こつこつ時間をかけて個人練習を行うことが大切です。(中略)

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