「監督は目立たなくていい」サンフレッチェ広島・森保一監督が明かす“指導者としての流儀”

2015年12月02日

コラム

監督は目立たなくていい

 僕の中では、試合に勝って、チームがうまく回っているときには、自分が目立つ必要はないと思っています。それは現役時代のときも同じです。苦しいときにこそ、チームにとって必要なことをプレーで示し、言葉で伝えられる。そういう選手になりたいという思いで、ずっとやってきました。

「ここを乗り越えれば、また新しい自分に会える。またひとつ成長できる」

 そう思うからこそ、逆境がストレスにならないし、逆境の中でもトライしていけるタイプだと自負しています。それは、先ほども書いたようにきっと自分のプレースタイルが起因しているのだと思います。頑張ってナンボ、走ってナンボ。極端に言えば、周りが走れなくなったときに「やっと目立てるぞ」と思うプレーヤーだったから、ピンチや追いつめられたときでも前向きでいられるのです。

 現役を引退した後も、指導者としていろいろな仕事をしてきましたが、現役時代と同じように苦しい場面もありました。そうしたとき、慌てれば慌てるほど、状況はさらに難しくなります。

 ここでバタバタしてしまうのがお前なのか、それとも今までやってきたことをやり続けられるのがお前なのか。ピンチのときほど冷静に、前向きに、力強く進んでそれを打開するメンタルと行動力を持て。そうやって、試練を乗り越えられるのが自分なのだ。そう自分に言い聞かせてきたのです。元来が楽観的な性格なので苦しいときでも「やれるでしょ」と思っているところもあります。万が一ダメだったとしても、前向きに倒れればいい。そう考えて生きていました。

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