すべての面で圧倒的なクオリティを見せたバルセロナ。指揮官の言葉から学ぶ「選手自身が判断するプレー」の本質とは何か?
2016年08月30日
コラム試合で活躍できる選手を育てる
8人制サッカーのおかげで、狭い局面でのプレーが向上した一方で、広い視野を持ってサッカーをプレーするということがおざなりになっている。局面が狭ければ近くに味方が1人2人いれば、視野が狭い選手でも顔さえ上がれば何とかパスをつないで局面が打開できてしまう。だから、『単に見えた選手にパスを出す』というプレーでごまかしが効いてしまう。
そこには、考えることが存在しない。つまり、判断(と決断)が存在しない。よく試合前に行う4対2のパス回しのように『単にフリーの選手にパスを出す』というある意味パターン化されたプレーができれば実践できる。
しかし、この大会は11人制サッカーで行われる。ピッチの広さも選手の人数も標準のサッカーに戻る。だから、本当の意味で試合に生きる判断力が求められる。そういう観点では8人制サッカーではできるが、11人制サッカーではできないことをしっかり直視し、「判断の伴ったプレーとは何か?」ということを再度考え直す必要がある。
判断の伴ったプレーとは、ボールを保持している選手だけが考えるべきことではない。ボールを保持していない選手、そしてボールサイドだけでなく、ボールから離れた場所にいる選手たちもゲームにかかわりを持ち、選択肢の一つや選択肢のサポートにならなければ成立しないプレーだ。
今大会を観戦したそれぞれ人たちが課題を感じたことだろう。球際、キックなどの技術的な部分、マーク&受け渡しやオフ・ザ・ボールの動きなどの戦術的な部分とたくさん目に映ったはずだ。
とはいえ、それらを解決していくためのトレーニング方法はシンプルである。毎回の練習で一つのテーマを持ち、試合に近い状況を指導者が作り出し、最初はプレーする人数を少なくするなど判断を簡単にしたトレーニングから徐々に人数を増やすなど判断を難しくしたトレーニングへと移行し、より実践で通用するプレーを身につけるしかない。
以下、FCバルセロナが予選リーグの3試合を終えた後、セルジ・ミラ監督に行った単独インタビューの原文そのままである。本コラムで切り取った『判断』を含め、読んだ人たちがそれぞれの目線で「今後の日本サッカーの成長のため」の材料にしてほしいと思う。
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