熟考したいジュニア年代のピッチサイズ。子どもたちにとって適切な大きさは?
2016年11月09日
コラム「ロングキックは、試合に勝つためには合理的」
――近年の4種のフットサルでは、ロングボールやロングシュートを主体とした戦術のチームが上位に進出する傾向があります。そのあたりに関してはどう感じていますか?
昨年度の全日本少年フットサル大会(第25回)の決勝戦に進出した2チーム(マルバ千葉とブリンカール)の主力選手たちは先ほど述べたような攻撃の個人技術をマスターしている選手たちでした。ドリブル突破も出来るし、2者による個人戦術も使いこなしていました。チームの方針、指導者のマインドもリスクを恐れない素晴らしいものでした。
しかし、横幅16mは圧倒的にディフェンス優位のピッチです。そんなタレントを擁したチームでさえも、自陣で相手のプレスを回避できずにボールを奪われて失点、というシーンは多くありました。
ましてや他のチームにおいては試合を重ねるごとにそのリスクを強く感じざるを得なかったことでしょう。
自陣からマイボールを大事にしながら前進しようとし、攻撃の底辺でボールを奪われて失点。前からプレッシングをかけてボールを奪いショートカウンターで得点。この経験を幾度も繰り返すたびに、まず相手陣地にシンプルにボールを運び、ボールを失ったとしてもプレッシングからのショートカウンターが有効であると強く感じたのでしょう。横幅16mの狭いピッチでは、自陣からのロングキックは、試合に勝つためには合理的な考え方だと多くの選手、指導者が感じたはずです。
――勝利至上主義になりすぎているということでしょうか?
う~ん。(笑)しかしそういったことは、勝負を競うスポーツにおいてある程度は当たり前のことで、根底にはあるべきことだと思っています。多くのチームがやりたくてやっている、というよりも普段はサッカーチームとして活動していてフットサルのトレーニングにあまり取り組めていないまま、フットサルの公式戦を何試合も体験する中で『こうすれば点を取られない、点を取れる』とプレー分析しチームスタッフ間で戦い方を考え抜いた結果ではないかと感じます。
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