東京都伝統のトレセン大会『TOMAS CUP』。10ブロックが2ブロック下し優勝を果たす/大会レポート

2016年12月01日

大会情報

11月26日(土)、27日(日)に府中朝日サッカー場で『TOMAS CUP 第32回東京都選抜少年サッカー大会』が開催された。今大会は、都内15ブロックの各選抜チーム+女子選抜チームの全16チームが優勝を競い合った。過去には、ドイツで活躍するマインツの武藤嘉紀選手やFC東京の中島翔哉選手ら多くのプロ選手も出場している大会だ。

(文●木之下潤 写真●古賀庸介)

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【全国大会出場チーム決定】第40回全日本少年サッカー大会 大会特設ページ【出場チーム紹介&決勝フォトレポート】


10ブロック選抜が2ブロック選抜をPK戦の末に下す

「TOMAS CUP」は1チームの登録人数が24人の8人制サッカーで実施される。ただ3ピリオド制をとっているため、すべての選手が1ピリオドの出場時間を確保されているのが特徴だ。初日はA〜D組の4パートにわかれて4チームが総当たり戦を行い、2日目は各組の1〜4位同士がトーナメント方式で最終順位を争った。

 今回、決勝まで勝ち進んだのは、第2ブロック選抜(江戸川/葛飾)と第10ブロック選抜(府中/立川/国立/国分寺)だ。どちらの選手たちも足元の技術が高く、判断力に優れ、運動量が豊富だった。

 第1ピリオドは、拮抗した試合展開となった。第10ブロック選抜は16番・作道裕太くん(さいわいFC)のポストプレーと突破力を生かしてチャンスを作り、10番・柳井宏斗くん(立川九小SC)の左足から繰り出すアイデアあふれるパスで攻撃の糸口を探った。一方、第2ブロック選抜も9番・高村桜輝くん(ジェファFC)の個人技をポイントに突破を試みたが、両チームとも決め手に欠いて0対0のドローに終わった。

 第2ピリオドに、試合が動いた。第10ブロック選抜が相手のペナルティエリア手前でサイドチェンジをすると、第2ブロック選抜の守備はボールウォッチャーになってしまう。その背後から第10ブロック選抜の2番・安西くんが飛び込み、そこにセンタリングを合わせて先制ゴールを決めた。その直後から第2ブロック選抜は球際の激しさを押し出して主導権を奪いにかかる。ボール奪取から守備陣の背後へ素早いスルーパスを出してゴールを目指すも、徐々に相手に読まれてしまい、最後までゴールをこじ開けることはできなかった。

 しかし、勝負は第3ピリオドでもつかなかった。なんとか1点が欲しい第2ブロック選抜だが、焦りのあまり2本目、3本目のパスがうまくつながらない。第10ブロック選抜は先制点を上げたことで落ち着いていた。特に、ペナルティエリア周辺ではフリーでシュートを打たすことを許さず、第2ブロック選抜にゴールをさせないまま試合終了を迎えるかに思えた。

 ただ残りわずか、第2ブロック選抜の4番の小汀瑛慈くん(FRIENDLY-SC)がセンターサークルを少し超えたあたりでロングシュートを放つと、第10ブロック選抜の選手たちは予期せぬシュートに反応できず、ボールはネットに吸い込まれた。最後まで両チームとも少ない体力を振り絞ってゴールを目指したが、そのまま試合終了のホイッスルが鳴り、決着はPK戦に持ち込まれた。

 PK戦、先攻の第2ブロック選抜、後攻の第10ブロック選抜ともに5人目まではきっちりとゴールを決め、迎えた6人目。同点ゴールを決めた第2ブロック選抜の4番・小汀くんがまさかのキックミスで失敗すると、第10ブロック選抜もシュートが失敗に終わり、勝負の行方は7番手のキッカーにゆだねられた。7人目、選考の第2ブロック選抜の選手のシュートが枠を外れてしまうと、最後は第10ブロック選抜の23番の宮崎奏琉くん(西砂青少年サッカークラブ)がしっかりとゴールネットを揺らし優勝を決めた。

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