『独自の移籍禁止ルール』廃止へ。改めて考えたいジュニアの育成現場の今
2017年03月14日
コラム2017年3月9日、「移籍に関する手続きの加盟チームへの周知徹底および大会要項等における出場資格の適正化について」と記された資料が日本サッカー協会公式ホームページに公開された。これは、日本サッカー協会加盟チームに登録するアマチュア選手の試合出場の機会が適正に与えられるようにするため、『地域サッカー協会』『都道府県サッカー協会』『各種連盟』に選手移籍に関する規則の“周知徹底”を促すものだ。そもそも、なぜ日本サッカー協会は改めて規則の周知徹底を呼びかけることになったか。2016年7月6日発売の『フットボール批評issue12』より、選手移籍に関する問題を取巻く状況を改めて掲載する。
(文●鈴木康浩 写真●ジュニサカ編集部)
移籍禁止ルールの闇、パワハラ指導の実態
ある少年サッカーチームの主力選手のA君は、両親と相談してチームを離れることに決めた。そしてチームの監督に申し出ると「この誓約書にサインを書きなさい」と言われた。読んでみるとなかには、「移籍した場合、1年間公式戦に出場することはできない」
そんな一文が書かれてある。これにサインをしろというのである。A君と両親は目を丸くした。知り合いの他チームの指導者に相談すると「そんなものは無効だ」と言われたが、強引に移籍してしまう踏ん切りがつかない。所属の市区町村のサッカー連盟に問い合わせようにも、事を大きくすれば息子の身にさらなる災いが降りかかる可能性がある。A君と両親は頭を抱えるほかなかった――。
こんなパワーハラスメントまがいのことが全国各地の少年サッカーの現場の水面下で起きていると、6月、FootballEDGE というウェブサイトが詳細を伝えていた。なぜこんなことが起きてしまうのか。そして育成年代に蔓延る闇とは何か。現状の問題点を探るべく、関西クラブユースサッカー連盟会長の宮川淑人氏に話を聞いた。
「本来、移籍禁止というルールはないんです。日本サッカー協会には移籍禁止を明文化したものはありません」
一つ縛りがあるとすれば、一つの大会期間中は複数チームを移籍して出場できない、という大会運営上のルールはある。それ以外は基本的に移籍は自由だが、末端レベルの現場にはときに“ローカルルール”が存在するという。
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