「早生まれは損?」「うちの子にだけケガが多いのはなぜ?」保護者が気になる“5つの疑問”に専門家が答えます!

2018年01月30日

コラム


Q.育成年代に多いケガは何?注意点は?

A.外傷と障害に分けられ、ケガによって注意点が違います。


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サッカーで最も多い外傷は、足首のねんざ

【加藤先生の解説】

 ケガには、一回の大きな外力が加わって起こるねんざや骨折などの外傷と、やっているうちにだんだん疲れて疲労骨折を起こしたりという障害の2つに分けられます。

 サッカーで最も多い外傷は、足首のねんざです。足首を支える靭帯が腫れたり切れたりするものですが、小学生の場合は骨が弱いため、靭帯が付いている骨のほうがはがれてしまうことが多く生じます。はく離骨折と言われているもので、医学的には裂離(れつり)といいます。足を引きずっていたり、つくのを嫌がっていたら、ただのねんざと思わずに整形外科に行くようにしてください。  

 障害では、小学生の場合は、大人になりきっていない骨に負担がかかり、痛みが出る骨端症が多く、特に、かかとに痛みが出るシーバー病(踵骨骨端症)やひざに痛みが出るオスグッド病が多いですね。シーバー病は骨の成長にともない筋肉が伸び、アキレス腱と足の裏の筋が両方で引っ張るため、かかとにストレスがかかる、スパイクの固い底の刺激で痛みが出るなどの原因が考えられています。

 症状が出たら、スポンジを5ミリから1センチに切り、かかとの所にクッションを入れるだけでも違います。シーバー病の初期段階では、痛みが出ない場合は練習を続けても問題ありません。ただ、プレー中も痛みを感じたら、できるだけ早く休む。痛みをかばいながらプレーするのは上達の面から言ってよくありません。  

 オスグッド病は、膝の靭帯が付いている成長軟骨周囲が引っ張られて炎症を起こし、痛みが出る疾患です。膝の靭帯が付いている軟骨部分に骨片が出てきてしまうと治りにくくなるので、痛みが出たら休んだほうがいいでしょう。JFAアカデミーでは、練習後に選手たちの膝に痛みがないかチェックし、3回痛みが出たら休ませています。膝に強い負荷がかかると出る疾患なので、膝に負担のかかりすぎない練習メニューを組むなどの工夫が必要です。

<アドバイザー>
加藤晴康先生

立教大学コミュニティ福祉学部 スポーツウェルネス学科准教授 医学博士・医師・JFAスポーツ医学委員会委員。U‐16~23の各年代代表のチームドクターを務める。2008年北京オリンピックU‐23日本代表チームドクター。

 

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