出場機会をどう生み出すか。「3ピリオド制」のメリットとデメリット【5月特集】
2018年05月09日
コラム5月の特集テーマは「どうやって試合経験を生み出せばいいのか」だ。ちょうどGWに「JA全農杯チビリンピック2018」が開催されたのだが、この大会は「3ピリオド制」という珍しいレギュレーションを取っている。理由は、多くの選手に試合の出場機会を作ること。もちろん予選から出場したチームにとってはいい機会になったに違いない。しかし、第1ピリオドと第2ピリオドは全員交代がルール化されているので、基本6年生で16選手が必要となる。ただ人口の少ないエリアにとっては在籍数が関わるので別の側面から見たら公式戦出場機会の創生につながっているかは疑問である。そこで、地方クラブの監督たちに取材してみた。
取材・文●木之下潤 写真●ジュニサカ編集部
「試合機会創生」は現場もエリア、レベルによって意見が異なる
2016年の全日本少年サッカー大会を取材した際、「8人制サッカーを再考する」という別テーマを設けて話を聞いて回った。当然、内容はそれだけにとどまらず、多岐に広がった。数人の監督に話をうかがう中で印象に残ったのが、ディアブロッサ高田FCの川上弘仁監督とのやりとりだった。
――8人制サッカーは同時に選手の出場機会の増加もうたっています。ディアブロッサ高田FCでは選手の出場機会についてどのようにやられていますか?
川上「私たちは学年によって選手数が多い場合はAチーム、Bチームに分けてそれぞれで試合経験を積ませるようにしていますし、基本的には全員にたくさん試合を経験させられるように努めています。ただし全国大会につながるような大きな公式戦については実力主義、その他はできる限り多くの選手が出場できるように配慮はしています。でも、実際に全少のようなチャンピオンシップ的な意味合いを含んでいる大会では『試合出場を平等にする』のは難しいと感じます
やはりサッカーは監督に評価を受けて試合出場を勝ち取るものですから、すべてが平等というのはありません。いろんな子どもがいて頑張っている子、伸び盛りの子などがいる中で、だからこそ監督がしっかりと責任を持って評価しメンバーを選ばなければなりません。そういう部分については、うちの選手たちはわかってくれていると思っています。ベンチに座っている子たちにもチームの一員だから見ているよというメッセージは送るし、言葉でも伝えています」
――全日本少年サッカー大会の決勝を視察されたJFA会長の田嶋幸三さんは、『交代選手の少なさ』について少し触れていました
川上「あれは全国大会の決勝だし、ジュニア年代で最大規模の大会を見ての言葉ではないかと感じてしまいます。一部では『チビリンピックのように完全ターンオーバー制にしてはどうか』という話も耳にしますが、あの大会は出場チーム数が全少に比べるとガクンと減るのをご存知ですか?奈良だと出場数が全少の80チーム弱から一気に20チームぐらいになります。ようするに、一学年で2チーム分の選手が必要になるからクラブとしての規模の大きさが影響してしまいます」
試合の出場機会をどうやって生み出せばいいのか。
そんな会話を重ねる中で、チビリンピックの内容はハッとさせられた言葉だった。協会、現場、メディアと立場が変わればそれぞれの意見に相違があるのは当たり前だが、現場もどのエリアのクラブなのか、どのレベルに位置しているクラブなのかで「試合の出場機会の作り方が違う」のだ。
そこで、5月のGWに開催された「JA全農杯チビリンピック2018」に出場していたチームの監督に3ピリオド制に関する取材を行った。なかでも、比較的に取材時間が多く取れた大山田サッカースポーツ少年団(以下、大山田SSS)の小山直樹総監督の話は、多くの町クラブにとって参考になるものではないかと感じる。
ちなみに、大山田SSSは三重県を代表するクラブの一つで、東海エリアの強豪町クラブだ。次のページから、準々決勝で大宮アルディージャジュニアに2対5と敗戦した直後のインタビュー全文を公開したい。
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