出場機会をどう生み出すか。「3ピリオド制」のメリットとデメリット【5月特集】
2018年05月09日
コラム
子どもたちの成長を考えながら出場する大会を精査している
――クラブとしてはチビリンピックのレギュレーションに合わせて、どういう目標の立て、どんな準備をしてきたのですか?
小山「三重県では現在、5年生大会が行われています。だから、4月の第1週目までは6年生と5年生で一緒に遠征をしていました。6年生のAチーム、Bチームというような形をとれば、5年生も6年生のチームと対戦できます。うちは今大会に向けてそういう準備をしてきました。
でも、先週から5年生の大会が始まっているので、今は通常通り5年生と6年生に分けてそれぞれの大会に出場していますが、練習は5年生と6年生は一緒にしています」
――なるほど。それはチビリンピックの時だけですか?
小山「そうです。今大会の時期までです。終われば、5年生のうまい子の何人かが飛び級しますが、基本的にはバラバラの活動ということになります。
どうしても今年から6年生が出場できることになったので、東海エリアや関西エリアからすると、それに合わせて変えたという形です。だから、うちとしては今年からそれに合わせて準備をしてチャレンジを始めたところです」
――三重県にある他のクラブを外から見た時、今大会を『5年生に対しても試合経験としてうまく使えている』と思いますか?
小山「うまく使えているかどうかは、今年から東海エリアのレギュレーションが変わったので正直わかりません。でも、この大会に出場するという目標を掲げて、年明けてから6年生と5年生を一緒に活動させる方向で指導してきたので、結果的に出場できたので成功したように見られるかもしれませんが、 クラブ内では問題も出てきています。
例えば、5年生が『5年生で練習試合を組んでよ』と。
6年生が16人以上いれば問題ありません。しかし、スポ少という立ち位置でこういう全国大会を戦っているので、うちはうちのやり方でやっていくしかないですし、これから何年か経つと見えてくるものもあるのかなと感じているところです。
ディアブロッサ高田さんやSSクリエイトさんとは仲良く交流させてもらっているので話をします。あちらは6年生の在籍数が多いので、練習試合を組んでくもらう時に「5年生だけで試合やろか」と声をかけていただけます。今回はたまたま交流のあるチームが出場していたから、うちは準備ができました」
――指導者間のつながりで子どもたちに対して配慮ができたんですね。
小山「良いつながりのおかげで、うまく順応できるようにできました。本当に感謝しています」
――現状の6年生で言えば、最終的には『全日本少年サッカー大会が目標だ』とは思います。でも、その間にも大きな大会がたくさんあります。特に夏場は多くの大きな大会が集中しています。バーモントカップ(全日本少年フットサル大会)など。個人的な意見ですが、5人制サッカーの大会をわざわざ6年生で開く必要があるのかと思いますが、6年生の年間スケジュールに関して思うことはないでしょうか?
小山「チビリンピックは今年から6年生が出場できることになったので、この大会が目標なのと、夏過ぎにフジパンカップがあります。そして、全日本少年サッカー大会の三つを大きな目標にしています。
うちはバーモントカップには出ていません。本当に難しいんです。出場したら『全部取りに行くのか』というふうになります。でも、すべてに出場されているチームさんもありますし、それは本当に素晴らしいことだと思います。
私たちのクラブではそこまでは厳しいので、フジパンカップの東海大会を活用して強化を図っています。だから、私たちは関西、関東、東海、中国とマイクロバスを使って遠征をしながら経験を積んでいます」
――冷静に、全国規模の大きな大会が乱立していると、子どもも大人も全部狙ってしまいます。そうすると、ちゃんと落ち着いて練習する時間が取れるのか、成長する時間を作ることができるのかと心配になります。
小山「夏は子どもたちが大きく成長する時期です。私たちなりにそういうことを考え、狙いを持ってチームを作っていくように努めています。
やはり夏のあらゆる大会まで狙ってしまうと、いろんなものがガチャガチャなってしまうので、子どもたちの成長を考えて私たちはエントリーしないことを選んでいます。
いろんな考えがあります。もちろん出場できて結果を出せたら一番いいことやと思います。でも、私たちにとってはそうすることができない現状があり、これが身の丈にあった指導なのかなと現実を見つめながらやっています」
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