サッカーをやめようとさえ考えた。酒井宏樹の“運命を変えた”サイドバックへの転向
2018年06月27日
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【酒井宏樹選手の恩師・吉田達磨氏】
酒井の運命を変えたサイドバックへの転向
吉田監督は刺激を与えるために世界にも連れていった。ナイキカップ日本王者に輝いた柏は、2004年夏にマンチェスターで開かれた世界大会出場権を得た。U−15の大会ということで3年生主体ではあったが、吉田監督は将来性を見込んで、2年生の酒井もあえて帯同させたのだ。小学生時代にスペイン遠征を経験しているとはいえ、大きな国際大会は全く初めて。本人にとっても未知の世界だった。
「サイドハーフで出たんですけど、全部が『?』で終わりました。パリサンジェルマン戦は、大きな黒人が出てきてジャンプとかじゃ絶対に勝てない。どうやって攻撃を組み立てればいいのかを悩んだだけで終わりました。マンUとの試合は90分間崩されつづけた。内容的には大人と子どもみたいで、世界のすごさを知りましたね」と酒井は神妙な面持ちで話す。
それでも、挫折感は一切なかった。
「試合に出られたのが何よりも大きかったんです。緊迫した状態で相手も自分を全然知らな い中、どうプレーすべきかを考えられるのは、実戦しかないですから」
酒井は、ピッチに立って全力で戦うことの重要性と喜びを改めて認識した。浮上のきっかけを手にした男の次なる転機が、サイドバックへのコンバートだった。
吉田監督は中学2年生の途中からひとつ下げたポジションで酒井を徐々に使いはじめたが、3年生になると完全に右サイドバックに定着させたのだ。
「ひとつの理由はチーム事情でした。彼の年は6人がトップ昇格している通り、いい選手ばかりだった。指宿でさえ試合に出られないくらいだった。3年生のときは工藤と武富孝介(浦和レッズ)が2トップを組むことが多かったんで、比嘉は右サイドのアタッカーとして使いたかった。それで、酒井を右サイドバックに下げるのがベストだと判断しました。
酒井にとっても、最終ラインに入った方がボールを触る回数が増え、ゲームを構築する術を学ぶいい機会になる。使われる選手としての能力が高いことはわかっていたし、スタートポジションを低くすることで思い切り飛び出していける部分もある。その良さを活かしつつ、足りないところを伸ばしてほしいという期待をこめて、ひとつポジションを下げました」と 指揮官は思惑を口にする。
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