アンリと同じく”神童”ではなかったハリー・ケイン。世界屈指のストライカーが持つ「努力する才能」

2018年06月27日

サッカーエンタメ最前線
タグ:  

BLOEMFONTEIN, SOUTH AFRICA - JUNE 22:  Thierry Henry of France gestures to team mates during the 2010 FIFA World Cup South Africa Group A match between France and South Africa at the Free State Stadium on June 22, 2010 in Mangaung/Bloemfontein, South Africa.  (Photo by Clive Rose/Getty Images)
【”神童”ではなかったが”努力家”だった元フランス代表のティエリ・アンリ】

神童よりも努力家。ティエリ・アンリの事例

 7歳でアーセナルの育成チームに入るが、本人はそのころからスパーズのファンで、家族もそうだったらしい。スパーズとアーセナルはともにロンドンを本拠とするライバルだ。

 ケインは11歳のときに念願かなってスパーズに入団している。ユース時代はMFの中央でプレーしていた。やがて攻撃的MFにポジションを上げ、さらにFWになっている。少年時代のケインは体が大きくもなく、スピードもなかったという。

 神童と呼ばれる選手がいる。フランスが育成機関を立ち上げたときの1期生だったニコラ・アネルカがそれで、その後も彼を上回る素材はいないそうだ。同時期にはティエリ・アンリがいるが、13歳のアンリは神童ではなかった。

 背が高く足も速く、得点を量産していたが早熟系の選手と考えられていたのだ。そのころのアンリの写真を見ると、チームメイトのジェローム・ロテンの倍ぐらい身長がある。あれだけ体格に恵まれていれば、少年サッカーで得点を量産するのは難しくない。アンリはそこを割り引かれて見られていたようだ。

 ただ、アンリは努力家だった。クレール・フォンテーヌの寮に入る前まで住んでいたパリ郊外のレズリュスの運動公園には〝アンリの壁〞と呼ばれるコンクリートの壁がある。さながら「2001年宇宙の旅」に出てくる謎の壁面〝モノリス〞を横倒ししたような壁は表も裏も使えるように公園の真ん中にポツンと立っていた。

 アンリはその壁に向かって飽くことなくボールを蹴っていたという。右足のインサイドでファーポストへ巻いていく独特のシュートは、もうそのときにはモノにしていたそうだ。体格や才能よりも、努力が後のアンリを作り上げたのだ。才能の塊だったアネルカより、はるか高みまで上り詰めている。

カテゴリ別新着記事

お知らせ



school_01 都道府県別サッカースクール一覧
体験入学でスクールを選ぼう!

おすすめ記事


Twitter Facebook

チームリンク