スピード、テクニック、状況判断、ドリブル…。「明らかにモノが違う」ポグバの究極スキルを動画で見る
2018年07月15日
サッカーエンタメ最前線
どのポジションでもやれるがどこが本当のポジションなのかわからない
名門ユベントスではセリエA3連覇に貢献し、背番号も6番から10番へ変わった。かつてミッシェル・プラティニやアレサンドロ・デルピエロがつけたユーベのエースナンバーである。ところが、2016年にポグバは再びマンチェスター・ユナイテッドに戻るのだ。移籍金は当時史上最高の1億500万ユーロだった。あのユナイテッドが、かつて自分の手元からタダで移籍していった選手を途方もない金額を払って買い戻した。
その事実だけでも只者でないとわかる。
ポグバに関しての評価はなかなか厳しい。ユナイテッドのOBからは「守備がわかっていない」「スーパースターじゃない」など、手厳しい意見が絶えない。怪物系の選手は、ただでさえ周囲の期待が過剰になりやすい。いや、過剰ではないのかもしれないが、能力の半分も出していないように見えてしまう(本当にそうなのかもしれないが)。マリオ・バロテッリやニコラ・アネルカもそうだった。何度も驚異的なプレーを見せられると、そうでないときは手を抜いているのではないかと疑いたくなるのだ。
中盤ならどこでもプレーできる。いや、きっとどのポジションでもやれる。逆に、どこが本当のポジションなのかわからない。アンカーもインサイドハーフもボックス・トゥ・ボックスも全部できる。セカンドトップもOK。ユベントス時代の左のインサイドハーフが最も自由にやれて能力が発揮できそうだが、まだ居場所が確定していない。結局、ポテンシャルが大きすぎて何をやっても能力を使い切っている感じがない。
フランス代表でも、守備ならエンゴロ・カンテがいるし、攻撃ならアントワーヌ・グリーズマンやディミトリ・パイェがいる。運動量で攻守をつなぐブレーズ・マツィディもいる。ポグバは全部できるがどれにも特化していない。ゆえにポジションも確保できていない。レギュラー候補ではあるが絶対ではない。
才能をもてあましているポグバには批判と議論がつきまとい、いつも渦中の人になっている。ジョゼ・モウリーニョ監督との不仲説、ユベントス、レアル・マドリー、はては同じ街のライバルであるマンチェスター・シテイへの移籍の噂……すべては才能と折り合いをつけられていないポグバ自身が原因なのだろう。
早熟の天才にみえるが意外と大器晩成なのかもしれない。そうでなければカメに追い抜かれるウサギで終わる。現在 25歳、もうそんなに時間は残っていない。
ロシアワールドカップで真のプロフェッショナルとして一皮剥けた姿は見られるだろうか。
<プロフィール>
ポール・ポグバ(フランス代表/マンチェスター・ユナイテッド)
1993年3月15日生まれ、フランス出身。 2009年にマンチェスター・ユナイテッドの下部組織に入団し、2011年にトップチーム昇格。2012年からユベントスに移籍し、リーグ戦やカップ戦のタイトル獲得に貢献するなど活躍。2016年に古巣のマンチェスター・ユナイテッドに復帰した。
【商品名】PERFECT SKILL パーフェクトスキル 世界トッププレーヤーの究極スキルを解説する
【著者】西部謙司
【発行】株式会社カンゼン
四六判/256ページ
2018年6月5日発売
【新説プレーヤーズファイル】
欧州サッカーを進化させる超一流たちの技術×戦術眼 ワールドクラスの選手ほどプレーを整理し、ごくシンプルなサッカーを完璧に体現する。メッシ、ネイマール、イニエスタ、レヴァンドフスキ、コウチーニョ、モドリッチ、ディバラなど一流のプレーヤーたちはなぜ欧州で輝けるのか。独特なサッカー観で戦術を紐解くサッカージャーナリスト・西部謙司が軽妙に解き明かす!
>>ジュニサカ公式facebookはこちら
>>ジュニサカ公式Twitterはこちら
>>ジュニサカ公式Instagramはこちら
>>ジュニサカ公式Youtubeチャンネルはこちら
>>ジュニサカオンラインショップはこちら
カテゴリ別新着記事
ニュース
- 「2024ナショナルトレセンU-14(後期)」参加メンバー発表!2024.11.14
- 「Jヴィレッジチャレンジ 2024 powered by シント=トロイデンVV」が開催!2024.11.14
- U-19日本代表、メキシコ遠征参加メンバー発表。湘南ベルマーレ・石井久継も選出で10番を背負う!2024.11.08
- 「U-16日本代表候補 国内トレーニングキャンプ」参加メンバー発表!2024.11.07
フットボール最新ニュース
- 近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.04.24
- 「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.04.24
- 【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.04.24
- リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.04.24
- 前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.04.24
大会情報
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 大阪大会】フォトギャラリー2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2024.03.09
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 愛知大会】フォトギャラリー2024.03.09
お知らせ
人気記事ランキング
- 「2024ナショナルトレセンU-14(後期)」参加メンバー発表!
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- 関東選抜メンバー発表!【関東トレセン交流戦U-15】
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【東日本】
- 「FIFA×JFA ストライカー&ゴールキーパーキャンプ」参加メンバー発表!
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【西日本】
- 「フットサルって足下がうまくなりますよね」。それだけじゃないメリット “重要な決断” が繰り返される価値とは【8月特集】
- ボレーキック
- 【第37回全日本少年サッカー大会】三重県大会 決勝レポート「最後まであきらめない気持ちで試合終了間際に得点した、大山田サッカースポーツ少年団が優勝!」
- 2014年度ナショナルトレセンU-14 開催概要および参加メンバー発表