サッカーに敵はいない――。日本人選手がバルセロナから学んだ”リスペクト精神”
2018年09月04日
未分類「リスペクトの大切さを日本で広めていきたい」
FCバルセロナの選手は予選リーグから試合の勝敗に関係なく「リスペクト精神」を大切にしていました。たとえ試合に勝てなくても、ゲーム後は相手選手の元に駆け寄って抱き合い、言葉は通じませんが、声を掛けて笑顔でコミュニケーションを取っていました。
「サッカーには敵はいない。対戦相手は敵じゃない。自分たちの力をためし、サッカーを楽しむための大切な仲間」。(「RESPECT PROJECT 大切に思うこと」より引用)まさにFCバルセロナの選手たちはこの言葉を体現していました。
今大会でも見られたFCバルセロナの「リスペクト精神」は今も昔も変わっていません。
「U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2016」では決勝戦終了後に大宮アルディージャジュニアの選手に対して起こしたFCバルセロナの選手の行動がSNSで拡散され、世界中で話題に。スポーツ界のアカデミー賞とも呼ばれる『ローレウス・ワールド・スポーツ・アワード2017』において『スポーツの最高の瞬間賞(Best Sporting Moment of the Year 2016)』を受賞しました。
なぜFCバルセロナの選手は「リスペクト」を常に意識できるのでしょうか。
ジュニサカの単独インタビューの際に世界中で称賛された場面の映像をダビド・サンチェス・ドメネ監督に見せると「当時はバルサのU-12年代の監督をしていませんでした。ですが当然このシーンは世界中で話題になったので知っています(笑)バルサ側として、これは当たり前の行動です。これが普通のこととして子どもたちに教えています。勝つとき、負けるときはサッカーに必ず訪れます。勝ったときはもちろんですが、特に負けたときにリスペクトある行動を示すことは、選手の心境としては難しいこともあるでしょう。でも、そういったときでもリスペクトのある行動ができるように、日々のなかで選手に伝えています。そういった”リスペクト精神”をバルサは大切にしています」とコメントしてくれました。
少し余談にはなりますが、選手に限らずFCバルセロナのコーチ陣全員もまた、試合終了後には必ず相手チームにところに出向き、一人ひとりと握手を交わしていました。そういったコーチ陣の「リスペクト」ある行動も少なからず選手に好影響を与えているのではないでしょうか。
単独インタビューの際、ダビド・サンチェス・ドメネ監督は「選手に教えている」と語っていましたが、FCバルセロナの選手は「言われたからやっている」ようには見えません。試合が終われば”自主的”に相手選手の元に歩み寄り、ハグを交わして健闘を称え合います。「(決勝トーナメント1回戦のアーセナル戦後)ピッチの外で泣いているとバルサの選手が駆け寄ってきて慰めてくれました」とヴィッセル神戸U-12の守備の要である5番・寺澤宏太郎くんが話すように、ピッチの中だけでなくピッチ外でもFCバルセロナの選手は”自然”と「リスペクト」ある行動を起こすことができます。
そして、FCバルセロナの選手の「リスペクト」溢れる行動はワーチャレに出場していた選手に大きな影響を与えていました。
FCパーシモンの9番・八田くんは「大きな大会だからこそではなく、バルサの選手はいつでもリスペクトのある行動ができることが素晴らしいと思います。一人ではサッカーはできません。審判・相手・仲間・コーチがいるからこそサッカーができているので、バルサの選手のようにリスペクトを常に持ってこれからもサッカーをしていきたいです」。ヴィッセル神戸U-12の4番・尹星俊くんは「リスペクトの大切さ日本で広めていきたいです」と話します。
ワーチャレは世界最高峰のクラブであるFCバルセロナの育成組織と試合をし、観て、世界との差を痛感し、プレーを学ぶだけではありません。FCバルセロナの文化として根付いている「リスペクト精神」を肌で感じることできたことは選手にとって大きな経験になりました。
日本人選手がFCバルセロナから学んだ「リスペクト精神」を今後のサッカー人生の中で生かしていくことを切に願っています。
<関連リンク>
・U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2018
>>ジュニサカ公式facebookはこちら
>>ジュニサカ公式Twitterはこちら
>>ジュニサカ公式Instagramはこちら
>>ジュニサカ公式Youtubeチャンネルはこちら
>>ジュニサカオンラインショップはこちら
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
「2025ナショナルトレセンU-14前期」参加メンバー発表!2025.05.18
-
「女子GKキャンプU-15」参加メンバー発表!2025.05.15
-
【JFA/Jリーグポストユースマッチ 関西学生選抜戦】U-22 Jリーグ選抜メンバー発表!2025.05.12
-
U-15日本代表、クロアチア遠征参加メンバー発表!2025.05.08
フットボール最新ニュース
-
近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.04.24
-
「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.04.24
-
【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.04.24
-
リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.04.24
-
前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.04.24
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- 「2025ナショナルトレセンU-14前期」参加メンバー発表!
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- 出場機会をどう生み出すか。「3ピリオド制」のメリットとデメリット【5月特集】
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【西日本】
- 2019年度「JFAフットボールフューチャープログラム トレセン研修会U-12」参加選手768人を発表!!
- 「女子GKキャンプU-15」参加メンバー発表!
- オーバーワークになっていませんか? 大人が知るべきジュニア期の「疲労回復法」
- 進路妨害
- 【第37回全日本少年サッカー大会】広島県大会 決勝レポート「両チーム最後まで戦いぬいた試合はPK戦の末、サンフレッチェ広島FCjrが優勝!!」
- なぜ『PK』は決まらないのか。スポーツ心理学者が語る『PK』失敗につながりやすい“回避行動”とは