まるで「ショーのような」トレーニングは、アルゼンチンで開演する

2018年09月11日

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before Argentina trains at Estadio Beira-Rio on June 24, 2014 in Porto Alegre, Brazil.

カオスの中の秩序

 傍から見れば、全く秩序のない練習のように思えたかもしれない。しかし、決して縛られず、自由にプレーする子どもたちは、その中でしっかりと秩序を保っている。

 プレーをする選手達は、あの狭い、ツルツル滑るコートでボールを回し、ワンタッチプレーで相手を外し、豪快なシュートでゴールを決める。驚くほど質が高かった。

 練習の途中、コーチが子どもたちを一箇所に集める。日本の子どもたちの様にすぐには静かにならない。

 けど、コーチは決して注意するようなことはせず、自然といつの間にか視線がコーチに向き、静かに話を聞いている。理想の姿だなと、僕は思った。子どもは正直で、面白くない人の話を聞くことは出来ないから。

 日本人が圧倒的にアルゼンチン人に劣っていることがある。アルゼンチン人は、本当に人前で話すのがうまいのだ。僕はこれまで、幾度となくアルゼンチン人の話す姿に感動を覚えた。

幸福をもたらす練習

 幸せかどうか。育成年代のサッカーに関して、僕はそれに尽きると思っている。最近日本では、親が練習を見に行くべきか試合を見に行くべきか、そんな議論がされているという。

 親が口うるさく言うために、あえて試合会場に観客席を作らない、そういう対処をする施設もあると聞いた。

 でも、あの「ショー」を見た今、それは間違いであると断言できる。誰よりも楽しむコーチがいて、その元で楽しそうに、かつ真剣にサッカーをする子どもたちがいて、それを見る幸せそうな家族がいる。これ以外の正解はないのではないだろうか。どう見ても、あの空間に居た誰もが幸せを感じでいた。

 もちろん、僕もそのうちの一人である。これは個人的な意見なのかもしれない。でも、あれほどまでに感情を動かされた練習は見たことがなかった。

 少なくともあの場にいた全ての人たちは、日本で起きているような議論は絶対に起きない。「視線が動く」こと、そして「感情が動く」こと。僕もいつか「ショーのような」トレーニングができる指導者になりたいと、心からそう思う。

<関連リンク>
芸術としてのサッカー論

 

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