まるで「ショーのような」トレーニングは、アルゼンチンで開演する

2018年09月11日

育成を考える

リオネル・メッシ(FCバルセロナ)をはじめ、数々の世界的プレイヤーを生むアルゼンチン。そんなサッカー大国でプロの指導者になるべく監督養成学校に通う河内一馬氏は、とある光景を目撃した。それは、数万人が熱狂するサッカースタジアムでもなければ演奏会が開かれるような大きなホールでもない、10歳前後の子どもたちがサッカーの練習を行うごく普通のスポーツ施設での出来事だった。

文●河内一馬 写真●Getty Images


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サッカーには”適さない”コート

 まるでそれは、オーケストラのようでもあり、サーカスのようでもあり、なにかの「ショー」を見せられているような気分だった。

 ただ、その中心には確かにボールが転がっていて、両端には2つのゴールが立っている。そこで見たサッカーの練習風景は、僕のサッカー人生では決して見たことのない、「ショーのようなトレーニング」だった。

 アルゼンチンの首都ブエノス・アイレスの中心街から、電車とバスを乗り継ぐこと約1時間、都心郊外にその施設はあった。

 公民館のような、小さな体育館のような建物の中に入ると、そこには小さなコートと、簡易的な観客席、奥にはカフェが併設した売店が入っている。日本ではあまり見ないような施設だ。中に入ると1人のコーチらしき人物が練習見学に来た僕らを温かく出迎えてくれた。

 コートでは、すでに数人の子どもたちが楽しそうにボールを蹴っている。9歳〜11歳の選手たちだという。彼らが走り回るそのコートは、コンクリートと言えばいいだろうか、フットサル場のそれとは違い、普通に走るだけでもツルツルと滑ってしまうような、日本人の感覚でいえば「サッカーをするには適さない」地面だった。頭なんて打ったら、死人が出るかもしれない。

バビーフットボール

 それは「バビーフットボール」と言われている。アルゼンチンで一流の選手が育つのはなぜなのか?という話になると、必ず出てくるのがこの「バビーフットボール」で、耳にしたことがある人も多いのではないかと思う。

 16m×30mほどの小さなコートの中で、ほぼサッカーと同じルールのもと、12人(6対6)の子どもたちがプレーをする。

 正直、僕はあまりバビーフットボールに関して詳しくなく、実際に見るのもこの日が初めてで、前情報はほとんどない状態だった。普段から関わっているならまだしも、1回見ただけの僕は「バビーフットボール」について語る資格もなければ、自信もない。

 なので今回は、ほとんど前情報を持っていなかった僕が見た「ショー」の感想を、感じたままに書いていこうと思う。ものすごく感動した。そのことだけは、先に伝えておく。

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