子どもを「伸ばす親」「ダメにする親」

2018年10月18日

コラム

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まず親が変わること、指導者が変わること

 池江さんは「私はダメな親というのはいないと思っていて、表現の仕方を知らないだけだと思っています」という。

「コミュニケーションは自然とできるようになるもの、という思い込みもあると思います。相手のことを気遣っていなくても気遣っているように思われる人もいれば、気遣っているつもりなのに気遣っていないと思われる人もいます。後者はコミュニケーションの仕方を知らずに大人になっているだけだと思いますそして、それはちょっとしたことで変わることができるのです」
 
 親の子どもに対するコミュニケーションが変わったことで、子どもが激変したケースがある。
 
 小学生低学年のその子は、成績も悪く、何をやるにしても自信がなくオドオドしていた。池江さんが観察すると、塾の先生が子どもに答えを求めているのに、すぐに母親が割って入って答えを言ってしまっていた。池江さんは問題解決に動いた。

「まず親と話し合ったうえで小学生低学年のその子を幼稚園児のクラスに入れました。そのなかで自信を持ってもらおうと。それと母子環境を作ってあげたいと思いました。幼稚園児クラスの場合、子どもとお母さんがギュッとハグをする時間があるのですが、それによって、子どもがだんだんと母親に受け入れられている、という感覚を持てるようになったのです」
 
 もう一つは、母親に子どもの話の聞き方を教えたのだという。

「子どもが何かを言ったら、お母さんも言いたいことがあるだろうけれど、まず我慢して『うんうん』『そうなんだね』と言葉を繰り返してあげましょう、と伝えました。すると翌週、お母さんがやってきて『うちの子が、あんなに色んなことを考えているとは思いませんでした』と喜びとともに報告してくれたのです。その週を境にしてその子は変わっていきましたね。程なく本来のクラスにも戻りました。それくらいの子どもには顕著な変化が出てくるので、親の影響は非常に大きいのです」
 
 この場合良くなかったのは、親の子どもへの過干渉だ。

「多くの家庭では母親が一番偉くなってしまいがちです。でも偉いわけではありません。母親が子どもを自分の充足物だとか、過去にできなかったことを自分の代わりに達成してほしいとか、そういう潜在意識で向き合ってしまうものですが、好ましいとは言えません。子どもには一人の人格があることを尊重しなければいけません」
 
 子どもを尊重し、共感する。そんなコミュニケーションを繰り返しながら、親として次のステップに導いてあげる姿勢が大事だと池江さんは指摘する。

「子どもの『やった!』という達成感に共感しながら、その次のステップとして『じゃあこれはできるかな?』とハードルを用意してあげる。それを越えたらまた共感してあげて、ハードルを用意して、と繰り返していくうちに、子どもはどんどん高いところを目指していきます。ほとんどの親がやりがちなのが、いきなり高いハードルを設定して『頑張ろう!』としてしまうこと。もちろんそれで頑張る子どももいますが、気持ちが萎えてしまい、やる気が起きない子どもも少なからずいるのです。『やった!』『できた!』『乗り越えた!』という達成感を、親と共感できる喜びを知っている子どもは、高いレベルの目標に対しても、大きな達成感と喜びをまた期待します。それが自然とやる気アップに繋がっていくのです」
 
 これらは何も親と子どもの関係だけでなく、サッカーに励む子どもと指導者の関係にも言えるし、応用できるものだ。子どものやる気のスイッチを押すためには、まず親が変わること、指導者が変わること。池江さんはいう。

「変わろうと思う人は誰でも変われます。ただ、これまでに20年、30年という人生を歩んできたわけですから、一週間で変えるのは難しいと思います。焦らずにじっくり、数か月のスパンでゆっくり取り組んでもらえればいいのかなと思います」
 
 子どものために、あなたもチャレンジしてみてはいかがだろうか。


<プロフィール>
池江 俊博(いけえ・としひろ)

高校卒業後、空自戦闘機操縦士になる。その過程で教育に興味を持ち、七田眞博士に師事、以後 20年以上にわたって0歳からの右脳教育、幼児児童の教育そして保護者指導を行う。人間中心カウンセリング、催眠法を習得。NLPトレーナー(サ ンタフェNLP/発達心理学協会認定、ICNLP認定、INA認定)としてコミュニケーショントレーニング指導、メンタルトレーニング指導。幼児教育、能力開発、プチ速読、経営者研 修など多岐にわたり全国各地で活動。現在は年の半分を海外で指導提供している。


 

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