「バルサに推薦」できるほどの潜在能力。次世代の日本代表DF・冨安健洋の少年時代

2018年11月16日

コラム
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DAEJEON, SOUTH KOREA - MAY 30:  Yeferson Soteldo of Venezuela holds off a challenge from Takehiro Tomiyasu of Japan during the FIFA U-20 World Cup Korea Republic 2017  Round of 16 match between Venezuela and Japan at Daejeon World Cup Stadium on May 30, 2017 in Daejeon, South Korea.  (Photo by Alex Livesey - FIFA/FIFA via Getty Images)
【「2017 FIFA U-20ワールドカップ」に参加した富安。全試合フル出場を果たすなど、守備の要として活躍した】

富安の絶対的な武器は「生真面目さ」

 250人もの少年が集まったセレクションを突破した冨安は2011年春からアビスパに通い始めた。練習拠点は香椎浜のフットボールセンターで自宅からは電車で20分。学校の後、すぐ練習に向かう多忙な日々を送るようになった。中1の時は白木千吉コーチが担当だったが、途中で中2チームに昇格。宮原裕司コーチ(現U-15監督)の指導を受けた。

「タケがセレクションに来た時も見ましたけど、技術的にはそんなに目立つ子ではなかった。ただ、その時点で身長がすでに170cmくらいあり、お母さんも大きいということで、将来有望とは感じていました。最初に驚かされたのは、ひたむきにチームの仕事をすること。ボールや練習用具、水や氷の準備などいろいろやることがありますけど、タケはどんな時もブレずに動く。チームに何が必要かを考えて率先して行動するんです。コツコツやる選手はプロになれるという見本を見せてくれていて、指導する側としては本当に楽でした」(宮原コーチ)
 
 プレー中も全てにおいて100%というのは、少年時代からのモットー。中1~2はセンターバックがメインだったが、全力で守備に行き過ぎて裏を取られたとしても、決してひるむことなく、次も積極的に行く。

「自分の中で限界を作らない姿勢は素晴らしい」と宮原コーチらスタッフも認めていた。「タケに関してもう1つ、秀でていたのは準備の質の高さ。試合でセットプレーの守備からボールを奪って一目散にシュートまで持ち込んだことがありましたけど、それができるのも先を見て、いい準備をしているから。サッカーノートを出させても自己分析をきちんとしているし、あの生真面目さは絶対的武器だと思います」と恩師も太鼓判を押した。
 
 中3からはボランチとDFの両方を担うようになり、守備の万能性に磨きをかけた。藤崎義孝監督(現アカデミーダイレクター)から人間性の部分を厳しく叩き込まれたのも大きかった。「藤崎さんの教えにはすごく影響を受けました」と本人も言う。
 
 この時点ですでにU15日本代表入りしており、堂安律(FCフローニンゲン/オランダ)らトップクラスの面々とプレーする機会も多かった。日の丸を背負う選手だからこそ、藤崎監督は周囲の見本になるような立ち振る舞いをしてほしいと考えていたはずだ。中学時代というのは学業や私生活も含めて揺れ動く頃だが、冨安には反抗期や精神面の不安定さも一切なかった。監督から言われたことを心に刻み付けて真面目にサッカーに取り組んでいたという。

 2014年には順調にU18に昇格。九州高校に通っていたが、高3になる時にプロ契約することが決まり、通信制高校に転校してサッカーの道に邁進した。

「1年早く上がらせてもらいましたけど、毎日の練習のレベルが全然違った。その1年があったから、早くJリーグデビューでき、試合にも定着できたと思います。2つのポジションをこなすのは難しいけど、どっちも極められる可能性はある。毎日毎日ひたすら頑張って、今を全力で過ごしたいと思います」

 18歳とは思えないほど地に足がついた発言をする冨安。彼はかつて「アジアの壁」の異名を取った井原正巳監督と重なるところがある。日本有数の名DFから直々に指導を受けられる恵まれた環境を最大限生かして、世界基準の守りのマルチプレーヤーになってほしい。家族も、指導に携わってきた人々も、冨安の輝かしい未来を心から待ち望んでいる。


<プロフィール>
冨安 健洋(とみやす たけひろ)

1998年11月5日生まれ、福岡県出身。小学生時代は三筑キッカーズでプレー。アビスパ福岡U-15、U-18を経てトップチームに昇格。2016シーズンはJ1で10試合に出場し、レギュラーの座をつかんだ。J2の舞台で再出発となったシーズンも先発出場を続け、安定したプレーを披露。日本代表としては、U-13から各世代別代表を経験し、2016年8月のリオ五輪ではトレーニングパートナーに選出された。同年10月にはAFC・U-19選手権にも出場し、日本のアジア制覇に貢献した。今年5月、U-20日本代表にも選出され、「FIFA U-20ワールドカップ韓国2017」に参加。2018年8月にキリンチャレンジカップに挑む日本代表に初招集された。


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