親に影響され「自分で考える術」を持つことができなくなった子どもはどうなる?

2018年12月01日

コラム

「自分で考える術」をもたない子どもはどうなる?

 子どもがティーン(13歳~19歳)になっても、責任を負い決断する機会を与えないままだと、どうなるでしょうか。

 間違った服を選んでしまったら、こういったタイプの親は子どもを叱るに決まっています。「そんなの着ちゃだめよ!」あるいはもっと巧妙にこう言うかもしれません。

「あなたが着たいんなら、その服でもいいわ。でも、よそで人に名字を言うんじゃないわよ」

 そのころになると、子どもはそんな親を喜ばせる方法を身につけています。問題が深刻な形で表面化するのは、子どもが「もう親を喜ばせたくない」と考えるようになったときです。こうしたタイプの親から、一度ならずこんなふうに泣きつかれたことがあります。

「この子を見てください。以前は本当にいい子だったんです。お行儀がよくて、礼儀正しくて、身なりもきちんとして。なのに、今のこの格好ったら!」

 こうした親の訴えに対するわたしの答えはこうです。

「いいですか。お子さんは小さいころから、親に言われたとおりの服装をしてきました。親に言われたとおりにふるまい、命じられたとおりの言葉を口にしてきました。それだけなんですよ。変わったわけではありません。今でも人から命じられるとおりに従っているのですから。問題は、従う相手が親ではなくなったということ。仲間の言いなりになっているだけです。この子は『自分で考える術』が身についていないのですよ」

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