応援してくれた、父、母、姉への感謝――。青森山田高・天笠泰輝が挑む最後の選手権/ユースプレーヤー成長記
2018年12月21日
コラム練習環境・競争相手・良き指導者がいることを大切にしてきた
天笠選手は群馬県の出身。ジュニア時代から振り返ってみると、小学5年生の夏に太田南FC(群馬県太田市)に移籍で加入している。1973年に設立された太田南FCは84年の「第8回全日本少年サッカー大会」で全国優勝(当時:太田南小SSS)の経験もある古豪の町クラブ。「より強いチームで大きな大会を経験してみたい」との思いがあったからだ。しかし、当時の群馬県少年サッカー連盟には、登録チーム間の選手移籍に関する規則があり、移籍後150日間は公式戦に出場できない。天笠選手もこれに抵触した。
父・太さんは「移籍すると公式戦に出られないのは知っていましたが、真剣にスポーツに取り組むうえで、常に競争できる環境にいることが大切だと考えて、息子の思いを後押ししたんです」と話す。太さんは学生時代に競輪の選手を目指したことがある。整備されていない練習環境と指導者不在の中での挑戦だった。自身の経験から、息子をサポートするにあたって「練習環境・競争相手・指導者」の3つを大切にしたかったのだ。
結局、太田南FCで初めて公式戦に出ることができたのは翌年の1月になってから。指導に当たっていた大谷君明コーチはこのように回想する。
「移籍してきた年の12月に群馬県の新人戦が始まりました。天笠くんは予選には出場できませんが、年明けの決勝トーナメントならば出場できる。だから指導者としても、予選を勝ち上がって天笠くんに出場機会をあげたかったんです。するとチームは予選を突破し、天笠くんも出場した決勝トーナメントでは勝ち上がり、準優勝することができました。
天笠くんは左利きでテクニックもありました。抜群に体力のあるイメージはなかったのですが、動きに無駄がないので息が上がることはありませんでした。次につながるプレーの予測もできましたし、体の使い方も上手かったので、相手に自分の体を軽く当てるだけで体を入れてボールを奪うことができました」
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