試合後の「疲労回復」を助ける献立づくり! 不足しがちな“3つの栄養素”とは

2019年05月07日

フィジカル/メディカル
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タンパク質に含まれる「必須アミノ酸」とは

 タンパク質は、約20種類の「アミノ酸」から構成されています。消化・吸収の過程で細かな分子のアミノ酸に分解され、血や肉を作る材料として再びタンパク質に合成されます。アミノ酸の中でも注目すべきが、「必須アミノ酸」と呼ばれる9種類のアミノ酸です。もしかしたら、スポーツドリンクなどを通じて皆さんもどこかで目にしたことがあるかもしれません。

【必須アミノ酸】
バリン/ロイシン/イソロイシン/スレオニン/メチオニン/リジン/ヒスチジン/フェニルアラニン/トリプトファン

 この9種類の必須アミノ酸は、体の中で作ることができないため、食べ物から摂取するしかありません。そして、厄介なことに9種類のうち1種類でも不足すると、体の中でタンパク質を効率よく合成することができなくなってしまうのです。この必須アミノ酸のバランスを数値で評価した、「アミノ酸スコア」と呼ばれるものがあります。

 9種類すべての必須アミノ酸が基準の割合を満たしている場合、アミノ酸スコアは100となり、1種類でも欠けていたらスコアは低くなります。つまり、タンパク質を多く含む食品の中で、必須アミノ酸をバランスよく摂ることのできるものが良質なタンパク質の指標となります。

 ここまでの話を踏まえ、身近な食材の「アミノ酸スコア」を事例にチェックしてみましょう。今回は「国立スポーツ科学センター」のホームページを参照にしました。

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※参照:国立スポーツ科学センターHP

 肉、魚、鶏卵、乳製品のアミノ酸スコアは100。大豆や大豆加工品のアミノ酸スコアも高い数値です。スポーツをした後には、こういった食品を体の中に取り込むことで、傷ついた筋組織が修復され、時間を経て少しずつ強化されていくのです。

 スポーツ後のタンパク質の重要性を簡単に解説しましたが、タンパク質を効率的に筋肉に変えていくためには、理想的な摂取の方法があります。それは動物性タンパク質と植物性タンパク質」を1:1の割合で摂取することです。

 タンパク質は、肉、魚、乳製品などの「動物性タンパク質」、豆類を主とした「植物性タンパク質」の2種類に分類されます。

「唐揚げやハンバーグが大好き」という子はジュニア年代に多いと思います。肉類のアミノ酸スコアは高いのですが、一つ問題があります。それは、肉はタンパク質だけでなく、脂質も多いことです。肉に含まれる「飽和脂肪酸」は摂取しすぎると血中の脂質が増加し、疲労の回復が遅れることにつながることもあります。

 子どもが好きだからという理由で、肉の割合が多くなっている家庭もあるかもしれません。しかし、肉だけでなく、鉄分や亜鉛といったミネラルが豊富な魚類、貝類・豆類・大豆加工品も上手に取り入れましょう。

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