「本気で一生懸命やれば壁は越えられる」。市船コーチ“式”ユメの作り方

2019年06月02日

読んで学ぶ/観て学ぶ

 
式田高義③
 

仲間の勇気あるひと言に救われた

 
 ドン底まで落ちた自分を救ってくれたのは、一緒にサッカーをやっていたクラスの仲間だった。その友達が勇気を出して話しかけてくれた。その友達もいじめられるかもしれないのに、一歩踏み出して、声をかけてくれた。本当に嬉しくて、このひと言ですごく救われた。みんなにも、もし周りの友達が悩んでいたら、ひと言「何かあった?大丈夫?」と聞くだけでもいい。勇気を持って声をかけられる人になってほしい。
 
 仲間のおかげでまたサッカーを続けて、みんなで頑張った結果全国大会で3位になり、テレビに出るという目標を達成することができた。そのときに、いろいろな仲間が「テレビ見たよ」と声をかけてくれたり、応援してくれたのが嬉しくて、あきらめなくてよかったと心から思った。
 
 中学生でもサッカー部に入ったが、ライバルだった先輩が引退し目標を失うと、反抗期も重なり、一度サッカーから離れた時期があった。両親や中学校の先生、特に校長先生が見捨てずに、いつもそばにいてくれて、声をかけ続けて支えてくれた。そのおかげでサッカー部に戻ることができ、中学3年生の春に、「プロサッカー選手になる」という新たな「夢」を持つことができた。このとき、最後まで見捨てなかった校長先生たちに、なんとかプロになって恩返しをしたいと強く思った。
 
 プロになるという夢を実現させるため高校は、当時サッカーの強豪校と言われていた市立船橋高校に入った。練習がとにかく厳しくて、本当に辛かった。練習は辛い思い出しかないけど、全国制覇という目標に向かって、全員が本気で一生懸命に頑張れる仲間がいたから、毎日の苦しい練習も耐えられた。仲間と助け合って励まし合い、苦しいことを乗り越え、ついに高校2年生の全国高校サッカー選手権大会で日本一になることができた。高校時代に最高の仲間と出会えたことが今でも財産になっている。体育館でのゲームの時間の最初にも言ったけど、「本気で一生懸命にやること」ってすごく大事。みんなにも一回でもいいからこの経験をぜひしてほしい。
 
 最後に、シッキー先生から生徒のみんなへメッセージが送られた。「先生が夢に向かっていくときに、まずひとつ大事だったことは、あきらめなかったこと。そして、夢や目標を自分で決めること。自分で決めたことだから、本気で一生懸命やらなければいけない。そして本気で一生懸命やっていたら、必ず壁はやってくる。その壁は、自分で乗り越えなくてはいけない。でも本気で一生懸命にやっていたら、その壁も乗り越えられると思う。そうしているうちに、夢や目標が近づいてくる。そして、自分が成長できると思う。みんなも本気で一生懸命やってみよう。それが今、みんなにできること。自分が決めたことを一歩一歩登っていこう。そうしたら、自然とあきらめない気持ちがついてくる。今僕は、市立船橋高校でサッカー部のコーチをしています。もう1回、コーチとして市立船橋高校を日本一にするために一生懸命頑張っています。もし大会に出場して、テレビに映ったらシッキー先生も頑張っているから、自分も頑張ろうと思ってくれたら嬉しいです」
 

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