「どんなに小さな街クラブでもプレーモデルが存在する」二大育成大国の強みとは【ドイツ×スペイン在住若手指導者対談】
2022年03月07日
育成/環境3月7日(月)に発売となる『フットボール批評 issue35』では、ドイツとスペイン在住の若手日本人指導者の対談が掲載されている。今回はドイツ在住のTOSHI氏とスペイン在住の高田純氏の対談からスペインとドイツの育成年代における指導の強みついて紹介する。
『フットボール批評 issue35』
文●ソン・スンギ 写真●佐藤博之
二大育成大国の強みは育成年代の指導にある
――小さな街クラブにおいてもプレーモデルは存在すると。
高田 あくまで僕の在住地に限った話になりますが、バルセロナにおいてはどんなに小さな街クラブでも、それぞれのメソッドがあり、プレーモデルが存在します。それは別に『ボール保持』だけに限らず、アトレティコ・マドリーのよ うなサッカーを掲げているチームもたくさん存在します。
TOSHI そこがスペインサッカーの強みじゃないですか?
高田 そうですね。ライセンスを持っていなくとも優秀な指導者はいくらでもいますが、スペインにおける指導者学校の存在は大きいです
スペインの指導者たちは、各指導者学校で30科目近くにも及ぶプログラムを1年間かけて習得し、各地域に散らばっていきます。なので、各指導者が持つ最低水準も高ければ、そもそも指導者同士の共通理解があるので、議論のスタートラインが全然違う。
そして、サッカーの現象や戦術などに対しても言語化がすでに済んでいるので、現場の生産性が高く、ものすごくスピーディなんです。言い方は悪いかもしれないですけど、ひどい指導者が少ない。
小さな街クラブにも明確なプレーモデルがある事実一つを取っても、スペイン指導者の水準の高さを証明してくれていますし、各地域に散らばった指導者たちが、クラブやチームの垣根を越えて議論を交わし、日々アップデートを図ろうとしていることがわかりますよね。そこがスペインの強みだと思います。
――自チームのみならず、街や地域全体として選手たちの成長をサポートすると。
高田 その通りです。
TOSHI ドイツにも近い傾向があります。僕は普段大人に近いカテゴリーに携わっていますが、カテゴリーを問わず全体として、それぞれの選手の情報をクラブやチームの垣根を越えた地域の指導者たちと共有し、選手の成長過程に合った 環境を提供しようという意図が垣間見えます。
全文は『フットボール批評 issue35』からご覧ください。
【商品名】フットボール批評 issue35
【発行】株式会社カンゼン
【発売日】2022/03/07
【書籍紹介】
特集 サッカー4局面の解剖学
「攻守の切り替え」は死語である
サッカーの局面は大まかにボール保持、ボール非保持、攻撃→守備、守備→攻撃の4つに分けられる、とされている。一方でビジネスの局面は商談、契約などには分けず、プロジェクトの一区切りを指す意味合いで使われることが多いという。しかし、考えてみれば、サッカーの試合は区切りにくいのに局面を分けようとしているのに対し、ビジネスの場面は区切れそうなのに局面を分けようとしていない。禅問答のようで非常にややこしい。
が、局面そのものを一区切りとするビジネスの割り切り方は本質を突いている。プロジェクト成功という目的さえあれば、やるべきことは様々な局面で自然と明確になるからだ。ならば、ビジネス以上にクリアな目的(ゴール)があるサッカーは本来、ビジネス以上の割り切り方ができる、はず。結局のところ、4局面を解剖する行為は、サッカーの目的(ゴール)を再確認するだけの行為なのかもしれない。
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